図 17–1 に、単一サーバーアーキテクチャーを示します。この配備では、すべての Calendar Server サービス (プロセス) が、1 つのサーバーの 1 つの CPU (プロセッサ) または複数の CPU で稼働します。Directory Server と Access Manager のプロセスは、同じサーバー上でも異なるサーバー上でも実行できます。
単一サーバー上の Calendar Server インスタンスには、次のサービスが含まれます。
管理サービス (csadmind プロセス)。Calendar Server の起動と停止、カレンダユーザーまたはリソースの作成と削除、カレンダの取得と格納を行うコマンドなど、管理機能をサポートします。
HTTP サービス (cshttpd プロセス)。着信した SHTML および WCAP 要求を処理します。
予定通知サービス (enpd)。予定およびアラーム通知のブローカとして機能します。
バックアップサービス (csstored)。自動バックアップ (アーカイブバックアップとホットバックアップの両方) を実行します。
Calendar Server サービスの詳細については、『Sun Java System Calendar Server 6 2005Q4 Administration Guide』を参照してください。
最小構成ではデータベースは同じサーバーに配置されるため、カレンダデータベースが別のサーバーに配置されている環境でネットワーク機能を提供する DWP (データベースワイヤプロトコル) サービス (csdwpd プロセス) は必要ありません。
Calendar Server は、ユーザーの認証とユーザー設定の格納に使用するディレクトリサーバーを必要とします。通常は、Sun Java System Directory Server などの LDAP ディレクトリサーバーを使用します。ただし、Calendar Server API (CSAPI) を使用して、LDAP 以外のディレクトリサーバーを使用するためのプラグインを記述することもできます。この API については、『Sun Java System Calendar Server 6 2005Q4 Developer’s Guide』を参照してください。
ディレクトリサーバーは、Calendar Server が稼働しているサーバーに配置することも、リモートサーバーに配置することもできます。
Sun Java System Access Manager (リリース 2003Q4 (6.1) 以降) には次の機能があります。
Communications Services Delegated Administrator ユーティリティ:Calendar Server を含む Sun Java System コミュニケーションサーバーの、ホスト ( 仮想) ドメイン、ユーザー、グループ、組織、リソース、ロールをプロビジョニングおよび管理するときは、この CLI ユーティリティ (commadmin) を使用します。
Communications Services Delegated Administrator ユーティリティの詳細については、『Sun Java System Communications Services 6 2005Q4 Delegated Administrator 管理ガイド』を参照してください。
シングルサインオン (SSO):Access Manager の使用または信頼できるサークルテクノロジによって、Calendar Server や Messaging Server を含む Sun Java Enterprise System サーバーに SSO を実装することができます。Access Manager は、Java Enterprise System サーバーの SSO ゲートウェイとして機能します。ユーザーは Access Manager にログインすると、すべてのサーバーで SSO が適切に設定されている限り、その他のサーバーにもアクセスできます。
Sun Java System LDAP スキーマ 2: このバージョンのスキーマを利用するには、Access Manager (リリース 2003Q4 以降) が必要です。
これらのトピックの詳細については、『Sun Java System Calendar Server 6 2005Q4 Administration Guide』を参照してください。
Access Manager は、Calendar Server が稼働しているサーバーで実行することも、リモートサーバーで実行することもできます。
エンドユーザーは、2 つの Web ユーザーインタフェース (UI) の 1 つ、つまり Sun Java System Calendar Express または Sun Java System Communications Express のいずれかを使用して、クライアントマシンから Calendar Server に接続します。これらのインタフェースの使い方については、各インタフェースのオンラインヘルプを参照してください。