図 28–2 は、Messaging Server と Calendar Server の 2 層論理配備の例を示します。第 0 層はロードバランサで構成されます。第 1 層は Calendar Server と Messaging Server のフロントエンドで構成されます。Calendar Server と Messaging Server のバックエンドストアが第 2 層を形成します。
Directory Server と Access Manager は、それ自体が複雑な配備です。この図では、これらのコンポーネントが「雲形模様」で示されています。
上図の例では、ロードバランサが第 0 層を形成し、フロントエンドサービスへのアクセスをユーザーに指示します。
フロントエンドサービスは 4 台のマシンで構成されます。2 台のマシンに Calendar Server フロントエンドコンポーネントがインストールされます。これらの Calendar Server フロントエンドマシンは、1 台または 2 台の CPU サーバーと固有の内部ディスクストレージで構成されます。ほかの 2 台のマシンは Messaging Server プロキシと MTA として設定され、外部ディスクアレイを共有します。これらの Messaging Server マシンは 4 台の CPU サーバーで構成されます。
バックエンドも 4 台のマシンで構成されます。2 台のマシンは、メールストアとして機能し、Messaging Server プロセスを実行します。ほかの 2 台のマシンは、カレンダーストアとして機能し、Calendar Server プロセスを実行します。ストアマシンは SAN (Storage Area Network) に接続されます。これらのバックエンドマシンは、CPU のニーズに基づいてさまざまな方法で配備できます。CPU の合計数がいったん決定すると、垂直および水平方向の構成を選択できます。たとえば、アーキテクチャーが合計 12 個の CPU を必要とする場合、3 台の 4 方向サーバー、2 台の 6 方向サーバー、または 1 台の 12 方向サーバーを使用することができます。
もう一つのマシンは、Calendar Server 通知と Messaging Server 電子メールの両方の SMTPリレーとして機能します。
下表は、この配備で使用するプロトコルとポート番号について説明します。
表 28–2 2 層配備の例で使用するプロトコルとポート
プロトコル |
ポート |
用途 |
---|---|---|
HTTP |
80 | |
SMTP |
25 |
Messaging Server MTA コンポーネント、フロンエンドおよびバックエンドの MTA コンポーネント、および電子メール通知用 Calendar Server (csenpd) コンポーネントと通信するクライアント |
IMAP |
143 |
Messaging Server MMP と imapd コンポーネントと通信するクライアント |
225 |
バックエンド MTA を迂回して、フロントエンドからバックエンドの Message Store に電子メールをルーティングする MTA |
|
LDAP |
389 |
LDAP ディレクトリと通信するフロントエンドとバックエンド |
HTTP |
8081 |
カレンダフロントエンド (cshttpd) と通信するクライアント |
9779 |
カレンダバックエンド (csdwpd) と通信するカレンダフロントエンド (cshttpd) |