Sun Java System Calendar Server 6 2005Q4 管理ガイド

LDAP データキャッシュのパフォーマンスの向上

LDAP データキャッシュが有効になっている場合は、ics.conf パラメータを使用してキャッシュを調整できます。それには、次の表に示すパラメータを 1 つ以上調整します。


注 –

デフォルトでは、LDAP データキャッシュが有効になっています。LDAP データキャッシュを無効にするには、次のように設定します。local.ldap.cache.enable="no"


表 21–1 LDAP データキャッシュのカスタマイズに使用される ics.conf パラメータ

パラメータ 

説明と値 

local.ldap.cache

.checkpointinterval

チェックポイント間でチェックポイントスレッドがスリープするまでの秒数。デフォルトは “60” です。

高アクティビティーの LDAP では、キャッシュをできるだけ最新のものにしておくため、間隔を短くすることをお勧めします。同時に、キャッシュの更新が頻繁になるほど、システムのオーバーヘッドが高くなることにも留意してください。 

local.ldap.cache.

circularlogging

処理が完了したあとに LDAP データキャッシュのデータベースログファイルを削除するかどうかを指定します。デフォルトは “yes” です。

古いログファイルを削除するカスタムのクリーンアップルーチンがある場合を除いて、このパラメータは変更しないでください。 

local.ldap.cache.

logfilesizemb

チェックポイントファイルの最大サイズを M バイト単位で指定します。デフォルトは "10”M バイトです。

高アクティビティーの LDAP の場合、チェックポイント間隔が終わる前にこのファイルがいっぱいになる可能性があります。経験に基づいて、できるだけログの実サイズに近い値を設定します。 

local.ldap.cache.

maxthreads

LDAP データキャッシュデータベースの最大スレッド数を指定します。デフォルトは “1000” です。

高アクティビテーの LDAP では、スレッド数を増やすことをお勧めします。そうすることにより CPU の使用率が高くなります。LDAP アクティビティーが最小の場合にのみ、スレッド数を減らします。 

local.ldap.cache.

mempoolsizemb

共有メモリーのサイズを M バイト単位で指定します。デフォルトは “4”M バイトです。

local.ldap.cache.

entryttl

LDAP データキャッシュエントリの存続時間 (TTL) を秒単位で指定します。デフォルトは “3600” 秒 (1 時間) です。

キャッシュがあまりにも早くいっぱいになる場合は (高アクティビティー)、TTL 時間を減らします。ただし、これにより全体の LDAP データベースのアクセス数が増加し、全体的にシステムを低下させる可能性があります。 

local.ldap.cache.

cleanup.interval

キャッシュデータベースのクリーンアップの間隔を秒単位で指定します。デフォルトは “1800” 秒 (30 分) です。

システムにより有効期限が切れたエントリが削除されます。時間間隔は、エントリの TTL 時間と同一である必要はありません。ただし、同期させるとより効率的になります。 

local.ldap.cache.

stat.enable

LDAP データキャッシュへのアクセスをログに記録し、ログファイルに統計情報を出力するかどうかを指定します。デフォルトは “no” です。

パフォーマンス向上のために、このパラメータはデバッグモードでのみ使用してください。 

local.ldap.cache.

stat.interval

統計情報レポートをログファイルに書き込む間隔を秒単位で指定します。デフォルトは “1800” 秒 (30 分) です。

これは、local.ldap.cache.stat.enable が有効になっている場合にのみアクティブになります。間隔を短くすると、問題を特定するのに役立ちます。間隔を長くすると、システムロードが減少します。 


注 –

Communications Express では、データキャッシュを無効にすることをお勧めします。