Calendar Server には、次の API と SDK が含まれています。
Calendar Server は、クライアントの通信に利用する、高レベルのコマンドベースプロトコルである WCAP 3.0 をサポートします。クライアントは、WCAP コマンド (拡張子は .wcap) を使用して、カレンダコンポーネント、ユーザー設定、カレンダプロパティー、タイムゾーンなどのその他のカレンダ情報を取得、変更、削除します。時刻、文字列、パラメータなど、WCAP 要素の多くは RFC 2445、RFC 2446、RFC 2447 仕様に準拠します。
WCAP は、次の形式の HTTP メッセージとして出力カレンダデータを返します。
標準の RFC 2445 iCalendar 形式 (text/calendar)
XML 形式 (text/xml)
WCAP コマンドを使用し、login.wcap を使用してログインする Calendar Server 管理者は、次の権限を持ちます。
WCAP コマンドのアクセス制御の対象から外れる
管理者は WCAP コマンドを使用して、ほかのユーザーのカレンダの読み取り (フェッチ)、変更 (格納)、または削除を行うことができます。管理者がこの権限を取得するには、ics.conf ファイルの次のパラメータを "yes" に設定する必要があります。
service.admin.calmaster.overrides.accesscontrol="yes"
任意のユーザーのユーザー設定を取得し、それを変更する
管理者は get_userprefs.wcap および set_userprefs.wcap を使用して、任意のユーザーのユーザー設定を取得し、それを変更することができます。管理者がこの権限を取得するには、ics.conf ファイルの次のパラメータを "yes" に設定する必要があります。
service.admin.calmaster.wcap.allowmodifyuserprefs="yes"
詳細は、『Sun Java System Calendar Server 6 2005Q4 Developer’s Guide』を参照してください。
Calendar Server API (CSAPI) を利用すると、ユーザーのログイン認証、アクセス制御、カレンダの検索など、Calendar Server の機能面をカスタマイズできます。たとえば、Calendar Server はユーザー認証とユーザー設定の格納に LDAP ディレクトリサーバーのエントリを使用します。CSAPI を利用して LDAP ディレクトリサーバーを使用しない異なる認証メカニズムを実装することで、Calendar Server のデフォルトの認証を変更することができます。
CSAPI については、『Sun Java System Calendar Server 6 2005Q4 Developer’s Guide』を参照してください。
ENS (予定通知サービス) は、アラームキューで予定を検出し、これらの予定に関する通知を登録者に送信するアラームディスパッチャーです。プログラマは ENS API を使用して Calendar Server が使用する公開と登録機能を変更し、予定の登録、予定の登録解除、登録者への予定の通知などの機能を実行させることができます。ENS API は、Published API、Subscriber API、Publish and Subscribe Dispatcher API から構成されます。
ENS API については、『Sun Java System Communications Services 6 2005Q4 Event Notification Service Guide』を参照してください。
Calendar Server には、ユーザー認証のための authSDK が用意されています。authSDK を使用して既存のポータルサービスと Calendar Server を統合することで、ユーザーは再認証の必要なくさまざまなアプリケーションにアクセスできるようになります。authSDK は、DLL/ 共有オブジェクトライブラリとヘッダーファイルにパッケージ化された機能から構成されます。
Calendar Server と authSDK の間の接続は、信頼関係を形成します。ユーザーがログインし、authSDK への認証が正常に行われると、Calendar Server はプロキシによって生成される証明書を受け付け、機能へのアクセスを許可します。
authSDK については、『Sun Java System Calendar Server 6 2005Q4 Developer’s Guide』を参照してください。