診断サービスを使用すると、サーバーやそのアプリケーションの実行時パフォーマンスをわかりやすい形式で表示および制御でき、障害の発生時にその障害を診断および特定できます。
この章で説明する内容は次のとおりです。
Application Server 診断フレームワークは、アプリケーションサーバーの標準ライフサイクル内で実行するサービスのセットを定義および実装するための監視フレームワークです。診断サービスでは、稼働しているサーバーやサーバーが配備するアプリケーションによって生成される診断データの定義、作成、収集、およびそれらのデータへのアクセスが可能です。
診断サービスは、アプリケーションサーバーインスタンスの設定の詳細を報告します。例外やパフォーマンスの問題、その他の予期しない結果が起きたときなど、アプリケーションサーバーの問題を診断するのに役立ちます。管理コンソールの「診断サービス」で、次の操作を実行できます。
「チェックサムの計算」: appserver_install_dir/lib、appserver_install_dir/etc、および appserver_install_dir/bin ディレクトリにある Application Server のバイナリファイルのうち、選択したファイルのチェックサムを収集します。
「設定の確認」: domain.xml や server.policy などの設定ファイルを取り込みます。
「インストールログの取り込み」: Application Server のバージョン番号やパッチ ID、インストール時に生成されたログファイルの内容など、インストールに関係する詳細情報。インストールディレクトリの絶対パスは、同じマシンに複数のインストール環境がある場合に、収集するインストールログファイルの判別に使用されます。config/asenv.conf の内容は、DAS のインストールフォルダとノードエージェントからコピーされます。
インストールに関係する詳細情報は、ファイルベースでのインストールに関してのみ収集されます。
「システム情報の取り込み」: デフォルトでは、次のシステム情報が収集されます。
ネットワーク設定
OS の詳細
ハードウェア情報
ネイティブコードを使用して収集したデータは、Platform Edition の Application Server では利用できません。
「アプリケーション配備記述子の取り込み」: ejb-jar.xml、sun-ejb-jar.xml、web.xml、sun-web.xml、sun-sip.xml などの配備記述子。
「ログレベル」:
「ログエントリ」:
生成される診断レポートに含めるログエントリの数。
診断レポートは、管理コンソールの「診断」タブでの設定内容に基づいて生成されます。生成されたレポートでは、機密データは「機密プロパティー」テーブルにリストされているとおりに表示されます。