ドメイン管理サーバー (DAS) をホストしているマシンで障害が発生した場合、以前に DAS をバックアップしたことがあれば DAS を再作成できます。DAS の作業コピーを再作成するには、次の環境が必要です。
元の DAS を含む、1 番目のマシン (machine1)。
アプリケーションを実行していてクライアントに提供しているサーバーインスタンスとクラスタを含む、2 番目のマシン (machine2)。1 番目のマシン上の DAS を使用して、クラスタが設定されています。
1 番目のマシンがクラッシュしたときには、3 番目のバックアップマシン (machine3) に DAS が再作成される必要があります。
1 番目のマシンからの DAS のバックアップを保持している必要があります。現在のドメインをバックアップするには、asadmin backup-domain を使用します。
ドメイン管理サーバーを 1 台目のマシン (machine1) から 3 台目のマシン (machine3) に移行するには、次の手順が必要です。
1 台目のマシンと同様に、Communications Server を 3 台目のマシンにインストールします。
これは、DAS が 3 番目のマシンに正しく復元され、パスの競合が起きないようにするために必要です。
コマンド行 (対話型) モードを使用して、Communications Server 管理パッケージをインストールします。
対話型コマンド行モードを有効にするには、次のように console オプションを使用してインストールプログラムを呼び出します。
./bundle-filename -console |
コマンド行インタフェースを使用してインストールするには、ルート権限が必要です。
デフォルトのドメインをインストールするオプションを選択解除します。
バックアップされたドメインの復元は、同じアーキテクチャーおよびまったく同じインストールパスを持つ 2 台のマシンでのみサポートされます (すなわち両方のマシンが同じ as-install と domain-root-dir を使用する)。
バックアップの ZIP ファイルを 1 番目のマシンから 3 番目のマシンの domain-root-dir にコピーします。
ファイルを FTP 転送することもできます。
ZIP ファイルを 3 番目のマシンに復元します。
asadmin restore-domain --filename domain-root-dir/sjsas_backup_v00001.zip --clienthostname machine3 domain1 |
--clienthostname オプションを指定することによって、domain.xml ファイル内の jmx-connector 要素の client-hostname プロパティーを変更する必要性を回避します。
任意のドメインをバックアップできます。ただし、ドメインの再作成時に、ドメイン名を元のドメインと同じ名前にしてください。
3 番目のマシンの domain-root-dir/domain1/generated/tmp ディレクトリのアクセス権を変更し、1 番目のマシンの同じディレクトリのアクセス権と一致させます。
このディレクトリのデフォルトのアクセス権は次のとおりです。 drwx------ (または 700)。
次に例を示します。
chmod 700 domain-root-dir/domain1/generated/tmp |
この例では、domain1 をバックアップしていることとします。ドメインを別の名前でバックアップしている場合は、上記の domain1 をバックアップしているドメインの名前で置き換えるようにしてください。
3 番目のマシン上の domain-root-dir/domain1/config/domain.xml ファイルで、jms-service 要素の host 属性の値を更新します。
この属性の元の設定は次のとおりです。
<jms-service... host=machine1.../>
この属性の設定を次のように変更します。
<jms-service... host=machine3.../>
machine3 で復元されたドメインを起動します。
asadmin start-domain --user admin-user --password admin-password domain1 |
DAS は稼働中のすべてのノードエージェントと通信し、DAS と通信するための情報をノードエージェントに提供します。ノードエージェントはこの情報を使用して DAS と通信します。
DAS の再起動時に稼働していないすべてのノードエージェントについて、machine2 で as-install/nodeagents/ nodeagent/agent/config/das.properties の agent.das.host プロパティー値を変更します。
この手順は、DAS の再起動時に稼働しているノードエージェントについては不要です。
machine2 でノードエージェントを再起動します。
asadmin start-instance コマンドを使用してクラスタインスタンスを起動し、復元されたドメインと同期できるようにします。