Java CAPS のコマンド行インストールスクリプトを使用すると、完全なインストールを実行できます。これはサイレントインストールです。つまり、インストーラと対話することも、実行中のインストール先ディレクトリを開かないかぎりプロセスが表示されることもありません。設定プロパティーファイル内にオプションを設定したら、「installername -f file.properties」と入力してインストールを開始します。インストールを開始する前に、『Java CAPS インストールの計画』に目を通してください。ここには、Java CAPS を正常にインストールするために必要な情報 (サポートされるプラットフォーム、オペレーティングシステムの制限事項、パラメータ定義など) が記載されています。
サイレントモードを使用してインストールする場合、製品がすでにインストールされていれば、スクリプト化されたファイル file.properties が Java CAPS Installer によって自動的に生成されます。
Java CAPS Release 6 は、インストールディレクトリパス内の空白文字をサポートしていません。
実行時コンポーネントのインストール
設定プロパティーファイルを、実行時コンポーネントのみをインストールするように設定できます。インストールセットの「すべて」から「カスタム」への変更 (CHOSEN_INSTALL_SET=Custom) などのファイル内のオプションを設定したあと、必要な実行時コンポーネント (Sun Java System Application Server、リポジトリ、または Sun JMS IQ Manager) が設定されていることを確認し、NetBeans などのインストールしないコンポーネントをコメントにして、「CLI を使用して Java CAPS をサイレントインストールする」の手順に従ってインストールを完了します。
設計時コンポーネントのインストール
設定プロパティーファイルを、設計時コンポーネントのみをインストールするように設定できます。インストールセットの「すべて」から「カスタム」への変更 (CHOSEN_INSTALL_SET=Custom) などのファイル内のオプションを設定したあと、NetBeans が設定されていることを確認し、リポジトリなどのインストールしないコンポーネントをコメントにして、「CLI を使用して Java CAPS をサイレントインストールする」の手順に従ってインストールを完了します。
Release 6 は、Macintosh システムでのコマンド行インストールをサポートしていません。
インストール実行可能ファイルを納入メディアからインストールディレクトリにダウンロードします。
Sun のサポートから指定された Sun ダウンロードセンター (SDLC) の URL から
Java 複合アプリケーションプラットフォームスイートメディアキットに付属の DVD から
設定プロパティーファイルを設定し、それを Java CAPS をインストールするディレクトリにコピーします。
サンプルのプロパティーファイルにはデフォルト値が使用されており、その多くが変更可能です。また、次の変数も使用されており、これらはインストールスクリプトを実行する前に置き換える必要があります。
USER_JDK__HOME: JDK が格納されているディレクトリ。
USER_INSTALL_DIR: Java CAPS をインストールしているディレクトリ。
REPOSITORY_NAME: リポジトリをインストールしているコンピュータの名前。リポジトリの名前 (デフォルトは「repository1」) を変更することもできますが、すべてを小文字にすると接続の問題が発生する場合があるため、「repository」には変更しないでください。
STCMS_OS_TYPE — Sun Java JMS IQ Manager をインストールしているオペレーティングシステムの名前。次に例を示します。
Sun Solaris 10 x86 (32/64 ビット)、Intel
Sun Solaris 10 x86 (64 ビット)、AMD
Sun Solaris 10 (64 ビット)、SPARC
IBM AIX 5L 5.2 および 5.3 (32 ビット)
IBM AIX 5L 5.2 および 5.3 (64 ビット)
Red Hat Enterprise Linux Advanced Server 3、4、および 5 (32/64 ビット)、Intel
Red Hat Enterprise Linux Advanced Server 3、4、および 5 (64 ビット)、AMD
RedHat Enterprise Linux 5 Advanced Server (Intel および AMD x86-64)
SUSE Linux Enterprise Server 9 および 10 (32/64 ビット)、Intel
Windows (32 ビット)
インストールしない
サンプルの設定プロパティーファイル
installername はインストール実行可能ファイルの名前であり、「Appserver」は Sun Java System Administration Server を表し、「EM」は Enterprise Manager の省略形です。
#Installation command examples #installername -i silent #installername -f file.properties #[silent|gui|console] CHOSEN_INSTALL_FEATURE_LIST=Repository,NetBeans,Appserver,STCMS,UDDI,EM #[Complete|Custom] CHOSEN_INSTALL_SET=Complete #Choose JDK #---------- USER_JDK_HOME=C:\\Program Files\\Java\\jdk1.6.0_02 #Choose Install Folder #--------------------- USER_INSTALL_DIR=C:\\JavaCAPS6 #Repository Get User Input #------------------------- REPOSITORY_NAME=repository1 REPOSITORY_ADMIN_PORT=12000 #NetBeans Get User Input #------------------------- NETBEANS_INSTALL_NBMS=1 #Appserver Get User Input #------------------------ APPSERVER_ADMIN_USER=admin APPSERVER_ADMIN_PASSWORD=adminadmin APPSERVER_MASTER_PASSWORD=changeit APPSERVER_DOMAIN_NAME=domain1 # Basic Ports APPSERVER_ADMIN_PORT=4848 APPSERVER_HTTP_PORT=8080 APPSERVER_HTTPS_PORT=8181 # Advanced Ports APPSERVER_JMS_PORT=7676 APPSERVER_JMX_ADMIN_PORT=8686 APPSERVER_IIOP_PORT=3100 APPSERVER_IIOP_SSL_PORT=3820 APPSERVER_IIOP_MUTUALAUTH_PORT=3920 #STCMS Get User Input #-------------------- STCMS_OS_TYPE=win32 STCMS_PORT=18007 STCMS_SSL_PORT=18008 STCMS_MIGRATION_FROM_DIR= #EM Get User Input #----------------- EMANAGER_HOST_NAME=localhost EMANAGER_ADMIN_PORT=15000
インストールしないコンポーネントはコメントにしてください。
Java CAPS をインストールするディレクトリにインストール実行可能ファイルを抽出します。たとえば、Sun Solaris の場合は JavaCAPS.bin、Microsoft Windows の場合は JavaCAPS.exe になります。
UNIX システムでは、Sun Solaris SPARC システムの場合のように /var/tmp がシステムの一時ディレクトリであっても、Java CAPS Installer はデフォルトで /tmp をワークスペースとして使用します。/tmp へのアクセス権がない場合、これが問題になることがあります。この問題の回避方法として、環境変数 IATEMPDIR=/var/tmp を設定します。この環境変数が設定されると、その後 Java CAPS Installer は /var/tmp を一時ディレクトリとして使用します。
UNIX システムで端末ウィンドウ (Windows システムの場合はコマンドプロンプト) を開き、設定プロパティーファイルとインストール実行可能ファイルをコピーしたインストールディレクトリに移動して、次のコマンドを入力します。
sh ./JavaCAPS.bin -i silent -f file.properties (Solaris の場合)
sh ./JavaCAPS.bin -i silent -f file.properties (Linux の場合)
JavaCAPS.exe -i silent -f file.properties (Windows の場合)
Java CAPS が、指定したディレクトリにインストールされます。