プロジェクトでの HTTP バインディングコンポーネントの使用

SSL を使用したメッセージ認証

SSL を使用したメッセージ認証機構は、暗号化によってセキュリティー保護された識別情報または認証トークンをメッセージに添付し、機密性保護のために SSL を使用します。認証は、ユーザー名サポートトークンまたは X.509 サポートトークンによって指定されます。

サーバー側の要件

このセキュリティー機構に関しては、次のサーバー側オプションを設定する必要があります。

クライアント側の要件

このセキュリティー機構に関しては、次のクライアント側オプションを設定する必要があります。

表 15 SSL を使用したメッセージ認証の設定プロパティー

プロパティー 

説明 

値 

認証トークン 

指定されたメッセージパートの署名や暗号化に使用するサポートトークンを指定します。オプションには、「ユーザー名」、「X509」、「SAML」、「発行済み」、または「なし」があります。 

ユーザー名 

WSS バージョン 

Web Services Security 仕様のどのバージョンに従うかを指定します。オプションは 1.0 と 1.1 です。 

WSS 1.1 を有効にすると、クライアントによって生成された暗号化済みのキーをサーバーで再利用できます。これにより、応答の過程で対称キーを作成し、クライアントの公開キーを使用して暗号化し (負荷が大きい RSA 操作でもある)、暗号化したキーをメッセージで送信する (マークアップの領域を使用し、Base64 操作も必要) ことが不要になり、時間を節約できます。WSS 1.1 を有効にすると、暗号化されたヘッダーも有効になります。  

1.1 

アルゴリズム群 

対称キーベースまたは非対称キーベースのセキュリティートークンによる暗号化操作を実行するために必要なアルゴリズム群を指定します。  

詳細については、表 12 の「アルゴリズム群」を参照してください。

Basic 128 ビット 

セキュリティーヘッダーのレイアウト 

セキュリティーヘッダーに項目を追加する際に適用するレイアウト規則を指定します。オプションは、Strict、Lax、Lax (Timestamp First)、および Lax (Timestamp Last) です。 

詳細については、表 12 の「セキュリティーヘッダーのレイアウト」を参照してください。

Strict 

セキュリティー保護されたセッションを確立する (Secure Conversation) 

セキュリティー保護されたセッションでは、複数メッセージ交換のシーケンスが最初に開始されたときに、コンシューマとプロバイダの間で共有セキュリティーコンテキストを確立できます。後続のメッセージ (派生メッセージの場合もある) ではセッションキーを使用することにより、全体的なセキュリティーが向上するとともに、各メッセージのセキュリティー処理のオーバーヘッドが減少します。  

詳細については、表 12 の「セキュリティー保護されたセッションを確立する」を参照してください。

チェックボックスが選択されている場合、有効になっていることを示します。 

セキュリティーセッションに派生キーを必要とする 

セキュリティー保護されたセッションには派生キーが必要であることを指定します。  

派生キーは、パスワードまたはほかのユーザーデータから作成される暗号化キーです。アプリケーションでは、必要に応じて派生キーを使用してセッションキーを作成できるため、特定のキーを保存する必要がなくなります。繰り返し行われるメッセージ交換に同じセッションキーを使用することは、リスクと見なされることがあります。そのようなリスクを低減するには、「セキュリティーセッションに派生キーを必要とする」を有効にしてください。  

チェックボックスが選択されている場合、有効になっていることを示します。 

署名の確認を必要とする 

レスポンダが要求内の署名を処理することを指定します。WSS のバージョンが 1.1 の場合は、攻撃のリスクを低減するためにこのオプションを選択してください。  

チェックボックスが選択されている場合、有効になっていることを示します。