通信アダプタ用 Java CAPS プロジェクトコンポーネントの構成

CICS アダプタの接続マッププロパティーの設定

接続マップからアクセスされる CICS アダプタの構成パラメータは、次の各セクションに編成されています。

コネクタ

CICS の接続マッププロパティーの「コネクタ」セクションには、次の表に示す最上位パラメータが含まれています。

表 1–40 接続マップ - コネクタのプロパティー

名前 

説明 

必要な値 

タイプ

コネクタのタイプを指定します。 

「CICS」と入力します。. CICS 接続の場合、デフォルト値は常に「CICS」になります。

接続トランスポート

CICS アダプタが CICS 領域への要求の送信、および CICS 領域からの応答の取得を行う際に使用する配下の接続トランスポートを指定します。 

次に示す配下の接続トランスポートのいずれかを選択します。

Sun CICS Listener

CICS Transaction Gateway (IBM CICS Transaction Gateway を指定)

「Sun CICS Listener」がデフォルト設定になります。

クラス

CICS クライアントコネクタオブジェクトのクラス名を指定します。 

CICS クライアントコネクタオブジェクトの (クラス) パッケージ名。デフォルトは「com.stc.adapters.cics.CicsClientConnector」です。

プロパティータグ

データソースのアイデンティティーを指定します。このパラメータは、現在の EBobConnectorFactory によって必要とされています。 

データソースのパッケージ名。 

CICS クライアント

CICS の接続マッププロパティーの「CICS クライアント」セクションには、次の表に示す最上位パラメータが含まれています。

表 1–41 「CICS クライアント」接続マッププロパティー

名前  

説明 

必要な値 

ECI 呼び出しタイプ

ECI 呼び出しタイプが「同期」かどうかを指定します。同期呼び出しは、トランザクションが完了するまで待機したあと、COMMAREA の内容を返します。サポートされているのは同期呼び出しだけです。 

同期」がデフォルト設定になります。

CICS プログラム

サーバー上で実行される CICS プログラムを指定します。最大長は 8 文字です。 

8 文字以下の CICS プログラム名。 

CICS トランザクション ID

CTG に固有です。CICS トランザクションの ID を指定します。最大長は 4 文字です。属性は次のように、「トランザクション ID を ECI_TPN として使用」で設定される値によって異なります。

EciTPN」が false に設定されている場合、トランザクション ID の値は、プログラムパラメータで指定されたプログラムへのリンクが持続している間、EIBTRNID 内に格納されます。呼び出されたプログラムは、ミラートランザクション CPMI の下で実行されますが、トランザクション ID のトランザクション名の配下にリンクされます。呼び出されたプログラムは、トランザクション ID のクエリーを行う際にこの名前を使用できます。一部のサーバーはトランザクション ID に基づいて、呼び出されたプログラムのセキュリティー属性やパフォーマンス属性を決定します。

EciTPN」が true に設定されている場合、トランザクション ID は ECI_TPN トランザクション ID として解釈されます。これは、サーバー内で ECI 要求を処理するために使用されるトランザクションです。このトランザクションは、サーバー内で CICS ミラートランザクションとして定義される必要があります。ECI 要求が拡張される場合、このパラメータが意味を持つのは最初の要求に対してだけです。

4 文字以下の CICS トランザクション ID。 

トランザクション ID を ECI_TPN として使用

CTG に固有です。トランザクション ID が ECI_TPN として解釈されるか、あるいは呼び出されたプログラムがデフォルトミラートランザクション CPMI の下で実行されるかを指定します。オプションは次のとおりです。

true: トランザクション ID が ECI_TPN として解釈されることを示します。

false: 呼び出されたプログラムが、デフォルトミラートランザクション CPMI の下で実行され、トランザクション ID が存在する場合にその配下にリンクされることを示します。

true または false を選択します。false がデフォルト設定になります。

COMMAREA の長さ

ECI に渡される COMMAREA の長さ (バイト) を指定します。 

COMMAREA のバイト長を示す数値。 


注 –

CICS Transaction Gateway トランスポートを使用する場合、CICS に送信されるデータは、フルサイズの COMMAREA に一致するように、必要に応じて空白で埋める必要があります。


ECI 拡張モード

呼び出しの最後で作業論理単位が終了されるかどうかを指定します。 

はい」または「いいえ」。

はい」は、呼び出しの最後で作業単位が終了されることを示します。

デフォルト設定は「いいえ」です。

ECI LUW トークン

CTG に固有です。呼び出しの所属先となる作業論理単位 (LUW) の識別に使用される整数を指定します。LUW を拡張する場合でも、LUW の開始時にこれを 0 (ゼロ) に設定する必要があります。ECI はこの値を、LUW の最初の (または唯一の) 呼び出しが発生した際に更新します。LUW を拡張する場合、この値は、同じ LUW に関連付けられた後続のすべての呼び出しへの入力として使用されます。

リターンコードが ECI_NO_ERROR でなく、かつ呼び出しが既存の LUW を終了または継続させる場合には、次のようにこのフィールドを使って LUW の状態の報告が行われます。 

  • コード 0 (ゼロ) は、LUW が終了し、その更新がバックアウトされたことを示します。

  • ゼロ以外のコードは現在の入力値を示します。また、これは、LUW が継続中であり、更新がまだ保留中であることも示します。

    詳細については、『CICS Transaction Gateway: プログラミングガイド』の表「ECI での作業論理単位」を参照してください。

ECI 作業論理単位の識別に使用される整数。 

エンコード

エンコーディングセットの正規名を指定します。 

Sun の Java Runtime Environment 1.1.8 によってサポートされる任意のエンコーディングセット (rt.jar および i18n.jar 内に含まれる) の正規名。例としては、「ASCII」や「Cp500」 (EBCDIC) などが挙げられます。CICS アダプタを z/OS プラットフォーム上で実行している場合は、「エンコード」の値を「Cp500」に設定してください。

接続モード

CICS の接続マッププロパティーの「接続モード」セクションには、次の表に示す最上位パラメータが含まれています。

表 1–42 接続マッププロパティー - 「接続モード」セクション

名前 

説明 

必要な値 

CICS 接続モード

外部接続をインスタンス化する際に物理的な接続を確立するかどうかを指定します。オプションは次のとおりです。

自動: 外部接続をインスタンス化する際に物理的な接続を確立します。

手動: 外部接続をインスタンス化する際に物理的な接続を自動的に確立しません。

物理的な接続が自動的に確立されない場合には、コラボレーションから (connect() メソッドを呼び出すなどして) 物理的な接続を確立する必要があります。

自動」または「手動」。デフォルト設定は「自動」です。