Sun Java System Web Proxy Server 4.0.4 管理ガイド

設定要素のキャッシュ

次の節では、ニーズに最も適した設定を決定する際に役に立つ情報が含まれています。

キャッシュデフォルトの設定

プロキシサーバーでは、特定のリソースに対するキャッシュデフォルトを指定できます。リソースは指定した特定の基準と一致する、ファイルの一種です。たとえば、サーバーがドメイン company.com からすべてのドキュメントを自動的にキャッシュするように設定するには、次の正規表現を作成します。

[a-z] *://[^/:]\\.company\\.com.*.

デフォルトでは、「Cache」オプションが選択されています。サーバーはキャッシュ可能なすべてのドキュメントを上記のドメインから自動的にキャッシュします。


注 –

特定のリソースのキャッシュデフォルトを、「Derived configuration」か「Don’t cache」のいずれかに設定した場合、そのリソースのキャッシュを設定する必要はありません。ただし、リソースにキャッシュデフォルトの「Cache」を選択した場合は、複数のほかの設定項目を指定することができます。これらの項目のリストについては、「キャッシュの設定」を参照してください。


HTTP、FTP、および Gopher のキャッシュデフォルトも設定できます。

認証が必要なページのキャッシュ

サーバーのキャッシュにユーザー認証が必要なファイルを保存できます。プロキシサーバーはキャッシュ内のファイルにタグを付け、ユーザーがファイルを要求した場合に、リモートサーバーからの認証が必要なファイルとして認識できるようにします。

プロキシサーバーはリモートサーバーの認証方式を判断できず、ユーザーの ID やパスワードのリストを持たないため、認証を必要とするドキュメントが要求されるたびにリモートサーバーで最新状態チェックを強制的に実行します。したがって、ユーザーはファイルにアクセスするために ID とパスワードを入力する必要があります。ユーザーがブラウザセッションで以前にそのサーバーにアクセスしている場合、ブラウザにより認証情報が自動的に送信され、ユーザーに入力が要求されません。

認証を必要とするページのキャッシュを有効に設定していない場合、プロキシはそれらをキャッシュしません。これはデフォルトの動作です。

クエリーのキャッシュ

クエリーのキャッシュは HTTP ドキュメントでのみ有効です。キャッシュされるクエリーの長さを制限できます。またはクエリーのキャッシュを完全に禁止することができます。クエリーが長くなると、繰り返される可能性が低くなるため、キャッシュの有用性も低くなります。

クエリーには次のキャッシュの制限が適用されます。

キャッシュファイルの最小および最大サイズの設定

プロキシサーバーにキャッシュされるファイルに最小および最大サイズを設定できます。高速ネットワーク接続を確立している場合、最小サイズを設定してください。高速接続を使用している場合、小さい容量のファイルはすぐに取得できるため、サーバーはファイルをキャッシュする必要がありません。この例では、大容量のファイルのみキャッシュが必要になります。最大ファイルサイズを設定することで、大容量のファイルによりプロキシのディスク容量が占有されるのを防ぐことができます。

最新状態チェックポリシーの設定

最新状態のチェックポリシーにより、HTTP ドキュメントを常に最新状態に保つことができます。また、プロキシサーバーに更新間隔を指定することもできます。

有効期限ポリシーの設定

Last-modified 要素または明示的な有効期限情報を使用して、有効期限ポリシーを設定できます。

クライアント割り込みの場合のキャッシュ動作の設定

ドキュメントの一部のみが取得され、クライアントがデータ転送に割り込む場合、プロキシにはドキュメントをキャッシュするために、ドキュメントの取得を終了させることができます。プロキシのデフォルトでは、ドキュメントの 25 パーセント以上が取得された場合、キャッシュのためドキュメントの取得を終了します。それ以外の場合、プロキシはリモートサーバー接続を終了し、不完全なファイルを削除します。クライアント割り込みの割合は、高くしたり低くしたりすることができます。

サーバー接続に失敗した場合の動作

配信元サーバーに到達できないため、古いドキュメントの最新状態チェックに失敗する場合、プロキシがキャッシュの古いドキュメントを送信するかどうかを指定できます。