バイナリ互換性ガイド

注意事項と副作用

ファイルディスクリプタの制限

1 つのプロセスがオープンできるファイルディスクリプタの数に関するデフォルトの制限は 64 です。この制限数は、csh(1)limit コマンド、sh(1) および ksh(1)ulimit コマンド、そして setrlimit(2) システムコールを使って大きくすることができます。ファイルディスクリプタの制限数を 256 より大きくした場合は、静的または動的どちらであってもバイナリ互換パッケージの下で実行するプロセスも失敗します。これは、実際にオープンされているファイルが 256 より少ない場合でも失敗することがあります。4.x のほとんどのアプリケーションは、ファイルディスクリプタを 256 個までしか扱えません。

デバイス番号

SunOS 4.x では、システムがサポートする最大のメジャーデバイス番号は 255 でした。SunOS 5.x では、メジャーデバイス番号に関する最大制限がはるかに大きくなっています。静的または動的バイナリ互換パッケージの下で実行される 4.x アプリケーションは、有効なデバイス番号であっても 255 より大きい値は認識できません。

動的リンクのデフォルト

静的にリンクされている実行可能ファイルの動的リンクを可能にするために、パッケージではデフォルトで動的リンクを使用可能にしています。この設定により、すべて静的にリンクされた SunOS 4.x 実行可能ファイルの性能が低下します。この機能を無効にするには、スーパーユーザーになり、/etc/system ファイルの「set:」部分に次の行を追加してください。

set enable_mixed_bcp=0