Solaris のシステム管理 (第 1 巻)

2 種類ののシンボリックリンク

ボリューム管理は、さらに次の 2 つの個別のシンボリックリンクセットを作成します。

ファイルシステムアクセス用シンボリックリンク

ファイルシステムアクセス用のシンボリックリンクは、ディレクトリ /floppy/floppy0/cdrom/cdrom0 を、最初のフロッピーディスクドライブに挿入されたフロッピーディスクと、最初の CD-ROM ドライブに挿入された CD にリンクします。

/floppy/floppy0 --> /floppy/name --> /vol/dev/diskette0/name

/cdrom/cdrom0 --> /cdrom/name --> /vol/dev/dsk/c0t6/CD-name

これらのリンクを使用すると、名前を知らないフロッピーディスクや CD にアクセスすることができます。リンク名 floppy0 または cdrom0 を名前の代わりに使用できます。

後続のドライブに挿入されたフロッピーディスクと CD は、表 14-3 に要約した命名規則に従います。

raw デバイスアクセス用シンボリックリンク

raw デバイスへのアクセスをさらに容易にするために、ボリューム管理は、/vol/dev の下に aliases ディレクトリを作成します。

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ボリューム管理は、aliases ディレクトリの下に、ブロック型アクセス用に使用されるものに似たシンボリックリンクのセットを作成します。つまり、raw データをアクセスする場合、これらのディレクトリは同等に扱うことができます。

/vol/dev/aliases/floppy0 --> /vol/dev/rdiskette0/diskette-name

/vol/dev/aliases/cdrom0 --> /vol/dev/rdsk/c0t6d0/cd-name

ファイルシステムアクセス用シンボリックリンクと同様、これらのリンクの目的は、raw データフロッピーディスクまたは CD の名前を知らなくても、アクセスできるようにすることにあります。つまり、/vol/dev/aliases/floppy0 および /vol/dev/aliases/cdrom0 の各リンク名を使用します。

上記の例は、フロッピーディスク用と CD 用にそれぞれ 1 つずつシンボリックリンクがある場合を示しています。システムに 2 つのフロッピーディスクまたは 2 つの CD がある場合は、次に示すように、それぞれに 1 つずつシンボリックリンクが作成されます。

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