Solaris のシステム管理 (第 1 巻)

cachefspack によるキャッシュファイルシステムの管理

一般的な使い方でも、CacheFS は、ユーザーが要求しなくても自動的に適切な動作をします。最近使用されたファイルがキャッシュされます。パッキング機能を使用するとキャッシュ内で、特定のファイルまたはディレクトリを常に最新の状態で保持できるので、より積極的にキャッシュを管理できます。

パッキング機能を使用すると、キャッシュにロードするファイルやディレクトリを指定できます。つまり、これらのファイルのコピーがキャッシュで利用できることを保証します。

パッキングリストには、特定のファイル名やディレクトリ名が入っています。他のパッキングリストを入れることも可能です。これによって、たくさんの項目をキャッシュにパックする場合に、個々のファイルやディレクトリを指定する手間が省けます。

cachefspack コマンドは、CacheFS ファイルシステムの制御にパッキング機能を追加します。

キャッシュにファイルをパックする方法

ファイルをキャッシュにパックするには、cachefspack コマンドを使用します。


$ cachefspack -p filename

-p

ファイルまたは複数のファイルをパックすることを指定する。これはデフォルト 

filename

キャッシュにパックするファイル名またはディレクトリ名を指定する。ディレクトリを指定すると、そのサブディレクトリもすべてパックされる。cachefspack コマンドの詳細は、cachefspack(1M) のマニュアルページを参照。

例 - ファイルをキャッシュにパックする

次の例は、projects ファイルをキャッシュにパックするように指定する方法を示しています。


$ cachefspack -p projects

次の例は、複数のファイルをキャッシュにパックするように指定する方法を示しています。


$ cachefspack -p projects updates master_plan 

次の例は、ディレクトリをキャッシュにパックするように指定する方法を示しています。


$ cachefspack -p /usr/openwin/bin