キャッシュからファイルを削除、つまりそのパッキングを解除する場合もあります。他よりも優先度が高い一部のファイルまたはディレクトリが存在する場合があるため、重要でないファイルのパッキングを解除する必要があります。たとえば、あるプロジェクトを終了して、そのプロジェクトに関連するファイルをアーカイブしたと仮定します。次は、新しいプロジェクト、つまり新しいファイルのセットで作業することになります。
キャッシュからファイルまたはパッキングリストをのパッキングを解除するには、cachefspack コマンドの -u オプションか -U オプションを使用します。
$ cachefspack -u filename | -U cache-directory |
-u |
ファイルまたは複数のファイルのパッキングを解除することを指定する。このオプションを使用する場合は、ファイル名を指定しなければならない |
filename |
キャッシュからパッキングを解除するファイル名またはパッキングリスト名を指定する。cachefspack コマンドの詳細は、マニュアルページを参照 |
-U |
キャッシュ中のすべてのファイルのパッキングを解除することを指定する |
次の例は、キャッシュからファイル /usr/openwin/bin/xlogo のパッキングを解除するように指定する方法を示しています。
$ cachefspack -u /usr/openwin/bin/xlogo |
次の例は、キャッシュから複数のファイルのパッキングを解除するように指定する方法を示しています。
$ cd /usr/openwin/bin $ cachefspack -u xlogo xview xcolor |
また、次のように、パッキングリスト (ファイルのディレクトリのパスを含むファイル) でもパッキングを解除できます。
$ cachefspack -uf list.pkg |
次の例は、キャッシュディレクトリ中のすべてのファイルのパッキングを解除するように -U オプションを使用する方法を示しています。
$ cachefspack -U /local/mycache |
ファイルシステムを 1 つもマウントしていないキャッシュのパッキングは解除できません。-U オプションに対して、マウント済みファイルシステムを持っていないキャッシュを指定した場合、次のような出力が表示されます。
$ cachefspack -U /local/mycache cachefspack: Could not unpack cache /local/mycache, no mounted filesystems in the cache. |