Solaris のシステム管理 (第 1 巻)

キャッシュされたファイルシステムとバックファイルシステムとの整合性チェック

CacheFS は、キャッシュされたディレクトリとファイルが最新の状態に保たれることを保証するために、キャッシュに格納されたファイルの整合性を定期的にチェックします。整合性をチェックするために、CacheFS は現在の変更時刻を前回の変更時刻と比較します。変更時刻が異なる場合は、そのディレクトリまたはファイルに関するすべてのデータと属性がキャッシュから消去され、バックファイルシステムから新しいデータと属性が取り出されます。

ユーザーがディレクトリやファイルの処理を要求すると、CacheFS は整合性を検査する時間があるかどうかをチェックします。時間があれば、バックファイルシステムから変更時刻を取得して比較します。

必要に応じて行う整合性チェック

mount(1M) コマンドの demandconst オプションを指定すると、このオプションでマウントしたファイルシステムに関して明示的に要求するときのみ、整合性チェックを実行できます。ファイルシステムをキャッシュにマウントするときに demandconst オプションを指定すると、-s オプションを指定して cfsadmin コマンドを使用し、整合性チェックを要求します。デフォルトでは、ファイルがアクセスされるたびに、各ファイルの整合性がチェックされます。ファイルがアクセスされなければ、チェックは実行されません。demandconst オプションを使用すると、整合性チェックによってネットワークがいっぱいになるという事態を回避できます。