Solaris のシステム管理 (第 1 巻)

ファイルとファイルシステムを復元するための準備

ufsrestore コマンドを使うと、ufsdump コマンドで作成されたバックアップから現在の作業ディレクトリに対する相対パスで指定されるディスク上の位置にファイルが コピーされます。ufsrestore を使うと、ファイルシステムの階層構造全体をレベル 0 ダンプとその後に行われた増分ダンプから再ロードしたり、個々のファイルを任意のダンプテープから復元できます。ufsrestore がスーパーユーザーの権限で実行された場合には、ファイルの所有者、最新の変更時刻、モード (ファイルのアクセス権)は元のまま、ファイルが復元されます。

ファイルやファイルシステムの復元を始める前に、次のことがらをあらかじめ確認しておく必要があります。

ディスクデバイス名の決定

バックアップテープに適切な名前が付いている場合は、テープラベルに入っているディスクデバイス名 (/dev/rdsk/devicename) が使えるはずです。詳細は、「ファイルシステム名を検索する方法」を参照してください。

必要なテープドライブのタイプの決定

ファイルを復元するには、バックアップ媒体と互換性のあるテープドライブを使用しなければなりません。バックアップ媒体の形式によって、ファイルの復元にどんなドライブを使用しなければならないかが決まります。たとえば、使用するバックアップ媒体が 8mm テープの場合、ファイルの復元には 8mm テープドライブを使わなければなりません。

テープドライブ名の決定

テープデバイス名 (/dev/rmt/n) をバックアップテープラベル情報の一部として指定しているかも知れません。同じドライブを使ってバックアップテープを復元しようとする場合には、ラベル内にあるデバイス名を使うことができます。媒体のデバイスとデバイス名についての詳細は、第 47 章「テープドライブの管理 (手順)」を参照してください。