Solaris のシステム管理 (第 1 巻)

複数のディスク上のスライス配置

十分な大きさのディスクであれば、1 台ですべてのスライスとそれに対応するファイルシステムを確保できますが、通常はシステムのスライスとファイルシステムを確保するために複数のディスクが使用されます。


注 -

1 つのスライスを複数のディスクに分割することはできません。ただし、複数のスワップスライスを別々のディスクに配置することはできます。


たとえば、1 台のディスクにルート (/) ファイルシステム、スワップ領域、/usr ファイルシステムを入れ、別のディスクにユーザーデータが入っている /export/home ファイルシステムやその他のファイルシステムを入れます。

複数のディスクを使用する場合、オペレーティングシステムソフトウェアとスワップ領域が入っているディスク (つまり、ルート (/)、/usr ファイルシステム、またはスワップ領域用のスライスが入っているディスク) を、「システムディスク」と呼びます。システムディスク以外のディスクを、「二次ディスク 」または「非システムディスク」と呼びます。

システムのファイルシステムを複数のディスクに入れると、システムをシャットダウンしたりオペレーティングシステムソフトウェアをロードし直したりしなくても、二次ディスクのファイルシステムとスライスを変更できます。

また、複数のディスクを使用すると、入出力 (I/O) のパフォーマンスが改善されます。ディスク負荷を複数のディスクに分散すると、I/O のボトルネックを回避できます。