Solaris のシステム管理 (第 1 巻)

スワップ空間と TMPFS ファイルシステム

Solaris 環境では、TMPFS ファイルシステムは /etc/vfstab ファイル内のエントリによって自動的に稼働されます。TMPFS ファイルシステムは、ファイルとそれに関連付けられた情報をディスクではなくメモリー (/tmp ディレクトリ内) に格納するので、これらのファイルへのアクセスが高速になります。このため、コンパイラや DBMS 製品のように /tmp の使用量の大きいアプリケーションの場合は、パフォーマンスが大幅に改善されます。

TMPFS ファイルシステムは、システムのスワップ資源から /tmp ディレクトリ内の領域を割り当てます。つまり、/tmp 内の領域を使い果たすと、スワップ空間も使い果たしたことになります。したがって、アプリケーションの /tmp の使用量が大きい場合に、スワップ空間の使用状況を監視しなければ、システムがスワップ空間を使い果たす可能性があります。

TMPFS を使用したいがスワップ資源が限られている場合は、次の方法を使用してください。