Solaris のシステム管理 (第 1 巻)

システムをシャットダウンするには

システムをシャットダウンする第 1 の方法は、init コマンドおよび shutdown コマンドを使用する方法です。どちらのコマンドもシステムを「正常に シャットダウン」します。つまり、すべてのファイルシステムに対する変更はディスクに書き出され、すべてのシステムサービス、プロセス、オペレーティングシステムが正常に終了します。

システムのアボートキーシーケンスを使用したり、電源をオフにしてからオンにする方法では、システムサービスが突然終了してしまうので、正常なシャットダウン方法とはいえません。しかし、緊急時には、これらの方法を使用しなければならない場合もあります。システムの復元手順については、第 10 章「SPARC: システムのブート (手順)」または第 11 章「IA: システムのブート (手順)」を参照してください。

表 9-1 に、いくつかのシャットダウンコマンドとその用途を要約します。

表 9-1 シャットダウンコマンド

コマンド 

説明 

用途 

shutdown

init を呼び出してシステムをシャットダウンする実行可能なシェルスクリプト。デフォルトでは、システムは実行レベル S に移行する。

実行レベル 3 で動作しているサーバーで使用する。サーバーにログインしているユーザー、およびサーバー資源をマウントしているシステムに、サーバーが間もなくシャットダウンされることが通知される。 

init

すべてのアクティブなプロセスを終了し、ディスクを同期させてから実行レベルを変更する実行可能ファイル。

他のユーザーが影響を受けないスタンドアロンシステムで使用する。ユーザーはまもなく行われるシャットダウンについて通知されないので、シャットダウンにかかる時間は短くて済む。 

reboot

ディスクを同期させ、ブート命令を uadmin システムコールに渡す実行可能ファイル。実際にプロセッサを停止するのは、uadmin システムコールである。

推奨されない。代わりに、init コマンドを使用する。

halt

ディスクを同期させ、プロセッサを停止する実行可能ファイル。

/etc/rc0 (すべてのプロセスを停止し、ディスクを同期させ、すべてのファイルシステムのマウントを解除する) スクリプトを実行しないので、推奨されない。


注 -

この章およびこのマニュアル全体を通して、/usr/ucb/shutdown コマンドではなく /usr/sbin/shutdown コマンドを使用します。