Solaris のシステム管理 (第 2 巻)

サービスアクセスコントローラ: SAC プログラム

サービスアクセスコントローラ (SAC) プログラムはすべてのポートモニターを管理します。システムはマルチユーザーモードになると自動的に SAC を起動します。

SAC は、起動されるとまず、各システムの構成スクリプトを探して解釈し、それによって SAC の環境をカスタマイズします。ここで行われる SAC の環境に対する変更は、SAC のすべての「子プロセス」に継承されます。継承された環境は継承した子プロセスで変更できます。

SAC プログラムは、システムごとの構成スクリプトの解釈が終わると、SAC の管理ファイルを読み取り、指定されたポートモニターを起動します。各ポートモニターについて、SAC はそれ自身のコピーを実行します (技術的には、SAC が子プロセスをフォークします)。次に、各子プロセスは、それぞれのポートモニターごとの構成スクリプトがあればそれを解釈します。

各ポートモニターの構成スクリプトに指定されている環境を変更すると、それぞれのポートモニターが影響を受け、さらにそれがポートモニターのすべての子プロセスに継承されます。最後に、子プロセスは SAC 管理ファイル内のコマンドを使用して親であるポートモニタープログラムを実行します。