バナーページには、印刷要求を出したユーザー、印刷要求 ID、要求の印刷時期が出力されます。また、バナーページには、ユーザーがプリントアウトを識別しやすいように変更可能なタイトルを付けることもできます。
バナーページは、印刷ジョブの所有者を簡単に識別できるようにします。これは、多数のユーザーが同じプリンタにジョブを依頼するときに特に便利です。ただし、バナーページを印刷すると用紙の消費量が増えますが、1 台のプリンタを使用するユーザーが少ない場合は必要ないことがあります。また場合によっては、バナーページを印刷しない方がよいこともあります。たとえば、プリンタに支払い小切手などの特殊な用紙やフォームが装着されている場合は、バナーページを印刷すると問題が起きることがあります。
デフォルトでは、印刷サービスはバナーページを強制的に印刷します。ただしユーザーは、印刷要求を出すときにバナーページの印刷をオフにするかどうかを選択できます。この選択肢は lpadmin コマンドまたは Admintool を通じて設定できます。ユーザーが選択できるようにする場合、ユーザーがバナーページの印刷をオフに切り替えるには、-o nobanner オプションを使用する必要があります。
また、プリンタのバナーページをオフにして印刷できないようにすることもできます。これは、バナーページが不要な状況では重要です。バナーページの印刷は、lpadmin コマンドを使用することによってオフにできます。
表 5-2 バナーページの印刷
コマンド |
バナーページ印刷は |
変更 |
---|---|---|
lpadmin -p printer -o banner または lpadmin -p printer -o banner=always |
常に行われる |
一般ユーザーが lp -o nobanner コマンドを使用すると、要求は印刷されるが nobanner 引数は無視される root または lp の場合は、 nobanner 引数が使用される |
lpadmin -p printer -o nobanner lpadmin -p printer -o banner=optional |
デフォルトでオン。ただし、lp -o nobanner コマンドを使えば要求単位で無効にできる |
該当せず |
lpadmin -p printer -o banner=never |
無効 |
できない |
詳細は、「バナーページをオフにする方法」を参照してください。