Solaris のシステム管理 (第 2 巻)

特別なログイン

システムにアクセスするには、従来のユーザーログインを使用する方法と、root ログインを使用する方法の 2 つが一般的です。また、多数の特別な「システム」ログインを使用すると、ユーザーは root アカウントを使用しなくても管理コマンドを実行できます。管理者は、これらのログインアカウントにパスワードを割り当てます。

表 16-3 に、システムのログインアカウントとその用途を示します。システムログインは特殊な機能を実行し、それぞれに固有のグループ識別子番号 (GID) が付いています。これらの各ログインには固有のパスワードを設定し、必要のある人だけに知らせるようにしてください。

表 16-3 システムログイン

ログインアカウント 

GID 

用途 

root

0

ほぼ無制限で、他のすべてのログイン、保護、アクセス権より優先する。root アカウントはシステム全体へのアクセス権を持つ。root ログインのパスワードはきわめて厳密に保護する必要がある。ほとんどの Solaris コマンドを所有する 

daemon

1

バックグラウンド処理を制御する 

bin

2

ほとんどのコマンドを所有する 

sys

3

多数のシステムファイルを所有する 

adm

4

特定の管理ファイルを所有する 

lp

71

プリンタ用のオブジェクトとスプールデータファイルを所有する 

uucp

5

UNIX 間のコピープログラム、UUCP 用のオブジェクトとスプールデータファイルを所有する 

nuucp

9

システムにログインしてファイル転送を開始するためにリモートシステムで使用される 

また、パスワードが必要な eeprom のセキュリティも設定する必要があります。詳細は、eeprom(1M) のマニュアルページを参照してください。