sar -v コマンドを使用すると、プロセステーブル、i ノードテーブル、ファイルテーブル、および共有メモリーレコードテーブルの状態が表示されます。
$ sar -v 00:00:00 proc-sz ov inod-sz ov file-sz ov lock-sz 01:00:00 43/922 0 2984/4236 0 322/322 0 0/0 |
表 36-18 は、-v オプションを使用する場合の出力を示します。
表 36-18 sar -v コマンドからの出力
フィールド名 |
説明 |
---|---|
proc-sz |
現在カーネル内で使用されているか、割り当てられているプロセスエントリ (proc 構造) の数 |
inod-sz |
メモリー内の合計 i ノード数とカーネル内で割り当て済みの最大 i ノード数の比。これは厳密な上限ではなく、超えることもできる |
file-sz |
開いているシステムファイルテーブルのサイズ。ファイルテーブルには領域が動的に割り当てられるので、sz は 0 として表示される |
ov |
現在カーネル内で使用されているか割り当てられている共有メモリーレコードテーブルのエントリ数。共有メモリーレコードテーブルには領域が動的に割り当てられるので、sz は 0 として表示される |
lock-sz |
現在カーネル内で使用されているか割り当てられている共有メモリーレコードテーブルのエントリ数。共有メモリーレコードテーブルには領域が動的に割り当てられるので、sz は 0 として表示される |
次の例は、sar -v コマンドからの一部省略した出力を示します。この例は、すべてのテーブルに十分なサイズがあり、オーバーフローは発生しないことを示します。これらのテーブルには、いずれも物理メモリーの容量に基づいて領域が動的に割り当てられます。
$ sar -v SunOS venus 5.8 Generic sun4u 09/07/99 00:00:00 proc-sz ov inod-sz ov file-sz ov lock-sz 01:00:00 43/922 0 2984/4236 0 322/322 0 0/0 02:00:02 43/922 0 2984/4236 0 322/322 0 0/0 03:00:00 43/922 0 2986/4236 0 323/323 0 0/0 04:00:00 43/922 0 2987/4236 0 322/322 0 0/0 05:00:01 43/922 0 2987/4236 0 322/322 0 0/0 06:00:00 43/922 0 2987/4236 0 322/322 0 0/0 |