主要メッセージの手引き

"E"

Encapsulation of root disk is not supported on systems with old PROM versions

原因

ルートディスクを Volume Manager でカプセル化すると、このエラーがプリントされます。

対処方法

このエラーメッセージは、おそらくユーザーのシステム PROM バージョンの対処には無関係です。ファイル /dev/vx/config (およびそれがリンクされている擬似デバイス) がシステムにないことに関連している場合が最も多いケースです。このファイルが作成されなかった原因は 2、3 が考えられます。

  1. 次の行が /etc/system ファイルにあるか確認してください。


    forceload: drv/vxdmp    (only needed for SEVM 2.5 and above) 
    forceload: drv/vxio 
    forceload: drv/vxspec

  2. vx エントリが /etc/name_to_major ファイルにあるか確認してください。


    grep vx /etc/name_to_major

    これで 2 行または 3 行が戻るはずです (SEVM 2.5 以上を実行時には vxiovxspec、および vxdmp)。主な番号値はマシンによって異なりますが、エントリが正しい位置にあれば、それで十分です。

  3. Volume Manager ソフトウェアに pkgadd を実行後に boot -r を実行しなかった場合、それが原因かもしれません。

ENOMEM The available data space is not large enough to accommodate the shared memory segment

原因

ENOMEM エラーは、Lotus Notes が 80 個のセグメントを割り当てた後に発生します。

対処方法

Solaris ISM (Intimate Shared Memory) の設計と実装では、特定のプロセスにアタッチできる共用メモリセグメントの数を制限し、Lotus Note アプリケーションに ENOMEM 障害を起こします。

すべての共用メモリセグメントが、shmsys:share_page_table システムファイルで設定したシステム変数によって ISM モードでアタッチされるためにこの制限があります。

共用メモリーセグメントが ISM モードで割り当てられると、オペレーティングシステムは、全割り当てプロセス間でマップ情報が 1 つのコピーだけ共用されるように、共用メモリーセグメントを物理メモリーにロックし、仮想アドレスと物理アドレスのマッピングを調整します。このためには、セグメントの仮想開始アドレスには 16M バイト (16 進数で 0x1000000) = 16777216 バイトごとのアドレスの境界に位置している必要があります。

NULL アドレスを指定すると、システムが、どの仮想アドレスにセグメントを割り当てるかを決定します。システムはまた、0x3000000 だけ離れたアドレスを割り当てます (ただし、0x1000000 だけ離れたアドレスに割り当てるように指定されている場合は除きます)。

sun4d では、最高で 220 個までの 1M バイトの ISM セグメントを作成および割り当てられること、sun4m では、最高で 235 個までの 1M バイトの ISM セグメントを作成および割り当てられることがわかります (セグメントが 0x1000000 だけ離れるように指定した場合)。

ISM が制限の原因だとした場合、次のようにいくつかの対策があります。

第 1 に、制限によって Lotus Notes は合計 80M バイトの共用メモリーを割り当てられます。Lotus が推奨しているように、セグメントのサイズを 10M バイト にすると、これまで 80 個の 1M バイトセグメントが必要だったメモリー要求を、8 つの ISM セグメントで処理できます。ISM の制限に達せずに、800M バイトまでのメモリー要求を処理できます。

第 2 に、share_page_table (ISM) フラグをオフにする方法があります。こうすると、sun4m は、3000 個を超える 1M バイトのセグメントを作成できます。ここでの問題は、ISM は実は共用メモリーアクセスの性能を向上させていること (したがって、オフにすることは性能を低下させることを意味すること)、そしてユーザーが 2.5.1 へ移行する場合は 、ISM がこの種の共用メモリーの負荷に関して別の一連の問題に対処する必要がでてくることです。

第 3 に、Lotus が、Notes サーバーが割り当てアドレスを追跡し、0x1000000 境界アドレスで割り当てられるように Notes サーバーを変更する方法があります (システムのデフォルトでは、0x3000000 アドレス境界を使用します)。前述したように、sun4m では、これで Notes サーバーを 235 個のセグメントまで拡張できます。

error 15 initializing

原因

/boot が正しくないか、ss2 上 4.1 - レベル 15 割り込みが原因です。

Error 76

原因

これは RFS に特有のエラーです。プロセスがマウントポイントから戻ったことが、サーバーからクライアントに通知されます。

テクニカルノート

このエラーの記号名は、EDOTDOTerrno=76 です。

Error 88

原因

これは不正なバイトシーケンスです。

対処方法

複数の文字を 1 つの文字として処理します。

テクニカルノート

このエラーの記号名は、EILSEQerrno=88 です。

error code 2: access violation

原因

tftp get を実行しようとしてこのメッセージが表示されました。

対処方法

tftp の使用時には相対パスを使用しないでください。次に例を示します。


tftp> get /tftpboot/testfile
これは失敗します。

tftp> get testfile
これは成功します。

error: DPS has not initialized or server connection failed

原因

このメッセージは、汎用 X11 ウィンドウサーバー、または汎用 X 端末で AnswerBook を実行しようとすると表示されます。

対処方法

AnswerBook を実行するには、Display PostScriptTM (DPS)、NeWS サーバー、または Adobe DPS NS リモート表示ソフトウェアのいずれかが必要です。また、(Palatino を含む) 完全な LaserWriterII Type-1 フォントセットを X サーバーにインストールしておかなければなりません。X サーバーに DPS があるかどうかを調べるには、xdpyinfo(1) を実行して、「Adobe-DPS-Extension」行があるかどうかを確認します。この行がない X サーバーは DPS を認識できません。

Error: Error adding OS service Solaris 2.6 sparc sun4u:

原因

Solstice AdminSuiteTM 2.3 を使用して、新しくインストールされた Solaris 2.6 環境にオペレーティングシステムサービスを追加しようとすると、処理は失敗し、次のエラーメッセージが表示されます。


Error: Error adding OS service Solaris 2.6 sparc sun4u:
inconsistent revision, installed package SUNWpppk revision 3.0.1
does not match revision 11.6.0,REV=1997.07.15.21.46 for sparc
architecture.
このエラーは、システムにインストールされた「Solaris Server Intranet Extension」CD-ROM にあるオプションの Solstice PPP 3.0.1 パッケージです。

対処方法

PPP 3.0.1 パッケージを削除し、Solaris 2.6 リリース CD-ROM の PPP パッケージと置き換えます。次に例を示します。


# pkgrm SUNWlicsw SUNWlit SUNWpppk SUNWpppm SUNWpppr SUNWppps SUNWpppu
:
:  {package remove info}
:
# cd /cdrom/cdrom0/s0/Solaris_2.6/Product
# pkgadd -d . SUNWapppr SUNWapppu SUNWpppk
:
:  {package add info}
:
次に、AdminSuite を使用してオペレーティングシステムサービスを追加します。これでエラーなしに動作するはずです。


注 -

Solstice PPP 3.0.1 パッケージがシステムに設定されていて、現時点で使用中の場合、OS サービスがインストールされた後でユーザーは復元のために以前に入力した PPP の構成情報を保存する必要があります (2.6 リリース CD からインストールされた 3 つの PPP パッケージを pkgrm(1M) により削除し、Intranet Extension CD-ROM のすべての PPP パッケージを再び pkgadd(1M) により追加して、構成し直します)。Solstice PPP 3.0.1 パッケージがシステムで使用されていなかった場合は、再インストールする必要はありません。/usr/bin/pkginfo を使用して、インストールされたパッケージを確認します。


詳細は、『Solaris Server Intranet Extension 1.0 ご使用にあたって』の第 9 章を参照してください。

Error Host Unknown:

原因

この例の場合、Windows 95 で PC-NFSproTM2.0 を実行中に、ネットワークの別のコンピュータに接続するために ping(1M) を実行すると、「Host Unknown」が表示されました。

このエラーはネームサービスが正しく設定されていないと発生します。

対処方法

  1. Windows 95 で、「スタート (Start)」ボタンをクリックして「プログラム (Programs)」から「PC-NFSpro」をクリックし、「Configuration」をクリックします。

  2. TCP/IP」をクリックし、すべての設定が正しく入力されていることを確認します。

  3. NIS が有効な場合は、「Configure NIS」をクリックし、NIS のドメインとサーバー名が正しいことを確認します。

  4. DNS が有効な場合は、「Configure DNS」をクリックし、DNS のドメインとサーバー名が正しいことを確認します。

  5. edit hosts」をクリックし、ping(1M) を実行しようとしているマシンおよび認証サーバーの名前と IP アドレスを追加します。

変更を行う場合は、「OK」をクリックし、「Configuration」ダイアログボックスで「Save」と「Exit」をクリックします。Windows 95 をシャットダウンし、再起動します。

ERROR: missing file arg (cm3)

原因

createeditdelgetprt など、ファイル名が必要な sccs(1) 操作を実行しようとしました。

対処方法

SCCS 操作の後に適切なファイル名を指定します。

ERROR [SCCS/s.string]: `SCCS/p.string' nonexistent (ut4)

原因

まだ SCCS の制御下に入っていないファイルに対して sccs(1) edit または sccs get を実行しようとしました。

対処方法

そのファイルに sccs(1) create を実行して SCCS の制御下に入れます。

ERROR [SCCS/s.string]: writable `string' exists (ge4)

原因

すでにチェックアウトされているために書き込み可能になっているファイルに対して、sccs(1) edit を実行しようとしました。

対処方法

sccs(1) info を実行して、誰がファイルをチェックアウトしたか調べます。ユーザー自身なら、そのまま編集します。他の人なら、その人にファイルのチェックインを依頼します。

Error: you don't have a license to run this program

原因

ユーザーが Volume ManagerTM 2.1.1 でファイルシステム /export をマウントしようとすると、このメッセージが表示されました。

対処方法

vxserial -p を実行して、システム内で利用できる Volume Manager のライセンスを出力します。

また、ファイル /etc/vfstab を確認して、ファイルシステムが vxfs ファイルシステムでないことを確認します。

esp0: data transfer overrun

原因

ユーザーが CD-ROM を Sun 社製以外の CD ドライブにマウントしようとしましたが、mount(1M) が上記のエラーで失敗し、その後に「sr0: SCSI transport failed」メッセージが表示されました。その CD ドライブは、システムにとって未知のベンダのものです。

対処方法

通常、Sun 社製以外の CD ドライブはブロックサイズが 8192 ですが、サポートされているサンのドライブは 512 です。サンのワークステーションで、そのドライブが動作するような特殊な設定をできるかどうかをベンダに問い合わせてください。

ether_hostton errors from cb_reset

原因

SSP に cb_reset を実行して次のメッセージが得られました。


cb_reset
Resetting host snax-cb0... 
warning: ether_hostton(SrcHost:beer): Bad file number 
warning: ether_hostton(SrcHost:beer): Bad file number 
warning: ether_hostton(SrcHost:beer): Bad file number 
Resetting host snax-cb1... 
warning: ether_hostton(SrcHost:beer): Resource temporarily unavailable 
warning: ether_hostton(SrcHost:beer): Resource temporarily unavailable 
warning: ether_hostton(SrcHost:beer): Resource temporarily unavailable 
snax-cb0 is ready... 
snax-cb1 is ready...
cb_reset は実際に完了しますが、エラーメッセージが表示されます。

対処方法

おそらく /etc/nodename が間違っています。次のコードはこのエラーメッセージが表示されたマシンのものです。/etc/nodename に SSP の実際の名前のエイリアスが指定されています。この問題は、/etc/nodename を SSP の実際の名前にして再起動すると解決します。


# cat /etc/nodename  
beer  
 
# cat /etc/hostname.qfe0  
snax-ssp  
 
# cat /etc/hosts  127.0.0.1	localhost  
129.153.49.179	 snax-ssp beer	loghost  
 
# cat /etc/ethers  
8:0:20:87:58:a5         snax-ssp beer

Event not found

原因

この C シェルメッセージは、ユーザーが履歴リストのコマンドを繰り返そうとしましたが、そのコマンドまたは番号がリストに存在しないことを示します。

対処方法

C シェルの history(1) コマンドを実行し、履歴リストに最近のイベントを表示します。ユーザーが履歴リストから消えたコマンドを頻繁に実行しようとする場合は、history(1) に大きな値を設定してリストを大きくします。

関連項目

C シェルの詳細については、csh(1) を参照してください。

EXCESSIVE BAD BLKS I=int CONTINUE?

原因

フェーズ 1 の間に、fsck(1M) が、指定された i ノード番号に関連付けられた、10 を超える不良 (範囲外) ブロックを発見しました。

対処方法

これだけ多くの不良ブロックがある場合は、バックアップテープからファイルシステムを復元することを推奨します。

関連項目

不良ブロックの詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの完全性チェックに関する節を参照してください。AnswerBook のオンラインマニュアルを使用している場合は、「bad blocks」と入力して検索文字列として使用します。

EXCESSIVE DUP BLKS I=int CONTINUE?

原因

フェーズ 1 の間に、fsck(1M) が、指定された i ノード番号に関連付けられた、10 を超える重複 (組み込み済みの) ブロックを発見しました。

対処方法

これだけ多くの重複ブロックがある場合は、バックアップテープからファイルシステムを復元することを推奨します。

関連項目

ブロックの詳細については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』のファイルシステムの完全性チェックに関する節を参照してください。AnswerBook のオンラインマニュアルを使用している場合は、「bad blocks」と入力して検索文字列として使用します。

Exec format error

原因

SunOS 4.1 システム上でプログラムを実行する場合や、IA マシン上で SPARCTM 固有のプログラムを実行しようとした場合など、異なるシステムまたはアーキテクチャー用にコンパイルされたソフトウェアを実行しようとすると発生します。このエラーは、バイナリ互換パッケージがインストールされていない場合にも発生することがあります。

対処方法

ソフトウェアが、使用中のアーキテクチャーとシステムに適合しているかどうかを確認します。file(1) コマンドを使用すると、対象アーキテクチャーを判断できます。以降のリリースで SunOS 4.1 ソフトウェアを使用する場合は、バイナリ互換パッケージがインストールされていることを確認します。次のコマンドを使用すると確認できます。


$ pkginfo | grep SUNWbcp

テクニカルノート

適切な実行権がないのに、有効な形式で起動しないファイルの実行を要求しました。

このエラーの記号名は、ENOEXECerrno=8 です。

関連項目

実行可能ファイルの説明については、a.out(4) のマニュアルページを参照してください。