Solaris ネーミングの管理

nisls コマンドでディレクトリを表示する

nisls コマンドは、NIS+ ディレクトリの内容を表示します。このコマンドを使うには、ディレクトリオブジェクトに対する読み取り権が必要です。

簡潔形式での表示


nisls [-dgLmMR] directory-name

詳細形式での表示


nisls -l [-gm] [-dLMR] directory-name
表 13-1 nisls コマンドのオプション

オプション 

目的 

-d

ディレクトリオブジェクト。ディレクトリの内容を表示するのではなく、別のオブジェクトのように扱う 

-L

リンク。ディレクトリ名が実際にはリンクである場合、コマンドはリンクをたどり、リンクされたディレクトリの情報を表示する 

-M

マスター。マスターサーバーだけから情報を取得する。これによって最新の情報が得られるが、マスターサーバーが使用中の場合は長時間を要することがある 

-R

再帰的 (recursive)。ディレクトリを再帰的に表示する。つまり、ディレクトリ中に他のディレクトリがある場合、それらの内容も表示する 

-l

長形式。情報を長形式で表示する。長形式では、オブジェクトのタイプ、作成時間、所有者、およびアクセス権を表示する 

-g

グループ。情報を長形式で表示するとき、ディレクトリ所有者ではなく、そのグループ所有者を表示する 

-m

変更時間。情報を長形式で表示するとき、ディレクトリ作成時間ではなく、その変更時間を表示する 

ディレクトリの内容を表示する (簡潔形式)

ディレクトリ内容をデフォルトの短形式で表示するには、次に示すオプションの内の 1 つまたは複数と、ディレクトリ名を使います。ディレクトリ名を指定しない場合、NIS+ はデフォルトのディレクトリを使います。


nisls [-dLMR] directory-name

または


nisls [-dLMR]

たとえば、次の nisls の場合は、ルートドメイン doc.com. のルートマスターサーバーから入力します。


rootmaster% nisls doc.com.:
org_dir
groups_dir 

次に、ルートマスターサーバーから入力した例をもう 1 つ示します。


rootmaster% nisls -R sales.doc.com.
sales.doc.com.:
org_dir
groups_dir
groups_dir.sales.doc.com.:
admin
org_dir.sales.doc.com.:
auto_master
auto_home
bootparams
cred
.

ディレクトリの内容を表示する (詳細形式)

ディレクトリの内容を詳細形式で表示するには -l オプション、および次に示すオプションのうちの 1 つまたは複数を使います -g-m のオプションは、表示される属性を変更します。ディレクトリ名を指定しない場合、NIS+ はデフォルトのディレクトリを使います。


nisls -l [-gm] [-dLMR] directory-name

または


nisls -l [-gm] [-dLMR]

次に示すのは、ルートドメイン doc.com. のマスターサーバーから入力した例です。


rootmaster% nisls -l
doc.com.
D r---rmcdr---r--- rootmaster.doc.com. date org_dir
D r---rmcdr---r--- rootmaster.doc.com. date groups_dir