FNS がマシンに対する初期コンテキストにバインドを構成するときには、特定のネームサービスに基づいて行います。
FNS では fnselect コマンドで使用するネームサービスを選択できます。fnselect で指定したネームサービスの設定は、マシン全体、そのマシンで動作するすべてのアプリケーション、およびそのマシンにログインしたすべてのユーザーに影響します。
スーパーユーザーだけが fnselect を実行できます。コマンド構文は以下のとおりです。
| fnselect [-D] [namesvc] | 
| オプション | 説明 | 
|---|---|
| namesvc | 選択するネームサービス。必ず次のどれかになる。default、nisplus、nis または files | 
| -D | FNS 初期コンテキストを生成するために使用されるネームサービスを表示する | 
たとえば、マシンのネームサービスとして NIS+ を選択するには以下のコマンドを使用します。
| # fnselect nisplus | 
たとえば、マシンのネームサービスとして default を選択し、FNS 初期コンテキストを生成するために使用されるサービスの名前を印刷するには次のように入力します。
| # fnselect -D default | 
fnselect でネームサービスを指定しない場合、FNS はデフォルトのネームサービスを使用します。デフォルトのネームサービスは、マシンの使用するネームサービスに基づいて FNS で決定されます。マシンが NIS+ クライアントである場合は、FNS は NIS+ をネームサービスとして使用します。マシンが NIS クライアントである場合は、FNS は NIS を使用します。マシンが NIS+ および NIS クライアントのどちらでもない場合は、FNS は /etc ファイルをマシンのネームサービスとして使用します。
ごくまれに、NIS+ と NIS ベースのコンテキストの両方にアクセスする必要が生じることがあります。たとえば、それ自体が NIS+ クライアントである NIS サーバーを稼動している場合です。この場合、fnselect コマンドを使用して、使用するエンタープライズレベルのネームサービスを選択します。