Solaris ネーミングの管理

NIS+ のセキュリティレベルについて

NIS+ サーバーは 2 つのセキュリティレベルの 1 つで動作できます。これらのレベルが、主体がその要求の認証を受ける際に提示しなければならない資格種類を判定します。NIS+ は最も高度のセキュリティレベル (レベル 2) で動作するように設計されています。レベル 0 はテスト、設定、デバッグ用です。セキュリティレベルについては表 6-1 にまとめてあります。

表 6-1 NIS+ セキュリティレベル

セキュリティレベル 

説明 

セキュリティレベル 0 は、NIS+ 名前空間の初期テストと初期設定を行うレベル。セキュリティレベル 0 で動作している NIS+ サーバーは、ドメイン内の全 NIS+ オブジェクトに対する完全なアクセス権をどの NIS+ 主体にも与える。レベル 0 はシステム管理者だけが設定管理のためにだけ使用する。レギュラーユーザーはネットワークにおける通常のオペレーションに使用できない 

セキュリティレベル 1 は AUTH_SYS セキュリティを利用する。このレベルは NIS+ のサポートを受けられないため、利用すべきではない 

セキュリティレベル 2 はデフォルトで、NIS+ が現在提供している最高レベルのセキュリティ。これは DES 資格を持たない要求には未認証クラスが与えられ、未認証クラスに割り当てられたアクセス権が与えられる。無効な DES 資格を使用する要求だけを認証する。資格を使用する要求は再試行される。有効な DES 資格獲得に繰り返し失敗すると、無効資格を持った要求として承認エラーになる (主体が原因となって資格が無効になる場合、その原因として要求をした主体に対してそのマシンで keylogin が実行されていなかったり、クロックの同期がとれていなかったり、鍵が不一致であるなどの原因が考えられる)。