カスタマイズ前の状態で、nisprefadm コマンドによるサーバーの優先順位設定がなにも設定されていなければ、クライアントは、まず自分自身のローカルサブネット上の NIS+ サーバーから情報を入手しようとします。そのサブネットにアクティブなサーバーが見つかれば、応答のあった最初のローカルサーバーから必要な情報を入手します。ローカルサブネットにサーバーがない場合、次にクライアントは、ローカルサブネットの外部を検索し、応答のあった最初の遠隔サーバーから必要な NIS+ 情報を入手します。
ネットワークが大規模で、混雑している場合、上記のデフォルトの検索動作では NIS+ の性能を十分に発揮させることができないことがあります。それは次のような理由によります。
サブネット上の複数のサーバーが多数のクライアントに情報の配布を行なっている場合、クライアントのデフォルト検索パターンがランダムなために、他にあまり使われていないサーバーがあるのに、いくつかのサーバーの負荷が高くなりすぎる可能性があります。
ローカルサブネットの外で NIS+ サーバーを検索する際、クライアントは、オーバーワークしているサーバーであっても、低速な広域ネットワーク接続方式 (たとえば、モデム) や、すでにトラフィック多い専用回線によってリンクされているサーバーであっても、最初に応答したものから情報を入手します。