Solaris ネーミングの管理

MX - メール交換

例 28-16 に、メール交換 (MX) リソースレコードの構文を示します。


例 28-16 MX リソースレコードの書式


name [optional TTL] class	MX preference-value mailer-exchanger

メール交換リソースレコードは、あるドメインまたはドメイン内の特定のマシンにメールを配信するマシンを指定するために使用します。対象としている名前に対して複数の MX リソースレコードがあるかもしれません。例 28-17 では、Seismo.CSS.GOV (完全指定のドメイン名) は、Munnari.OZ.AU にメールを配信するメールゲートウェイです。ネットワーク上の他のマシンは、Munnari に直接メールを配信できません。SeismoMunnari は、専用接続を持っている場合も、異なるトランスポートメディアを使用している場合もあります。優先値フィールドで、メールプログラムが従うべき順を指定します。単一のマシンに複数の方法でメールが配信される場合に指定します。値が 0 (ゼロ) は最優先であることを意味します。同じ名前に対して複数の MX リソースレコードがある場合、そのレコードの優先値は同じであることも、同じでないこともあります。

メールをルーティングするために、MX レコードでワイルドカードであるアスタリスク ( *) を名前に使うこともできます。あるドメイン宛のメールはリレー経由で配信されることを単に示すサーバーがネットワーク上にはよくあります。例 28-17 では、foo.com ドメイン内のホスト宛のすべてのメールは RELAY.CS.NET. を経由して送られます。これを指定するには、ワイルドカードを用いて MX リソースレコードを作成し、*.foo.com のメール交換は RELAY.CS.NET. により行われると指定します。アスタリスクは foo.com の任意のホストまたはサブドメインに一致します。しかし、foo.com 自体には一致しません。


例 28-17 MX リソースレコードの例


;name	 	[TTL]	class		MX	 preference mailer-exchanger
Munnari.OZ.AU.	IN		MX	 0	Seismo.CSS.GOV.
foo.com.		IN		MX	 10	RELAY.CS.NET.
*.foo.com.	IN		MX	 20	RELAY.CS.NET.