ユーザーは passwd を実行してパスワードを変更します。
% passwd username |
(ユーザーの立場から見たパスワードの詳細は、「パスワードの使用」を参照してください。)
ユーザーがパスワードを変更する前に、NIS 管理者はマスターサーバー上の rpc.yppasswdd デーモンを起動してパスワードファイルを更新しなければなりません。rpc.yppasswd デーモンを起動するコマンドは、/usr/lib/netsvc/yp/ypstart ファイルにすでに存在しています。
rpc.yppasswdd デーモンは、自動的にマスターサーバー上の ypstart で起動されます。rpc.yppasswd に -m オプションが指定された場合は、ファイルが更新された直後に /var/yp の make が実行されます。passwd ファイルが更新されるたびにこの make が実行されることを回避したい場合は、ypstart スクリプトの rpc.yppasswd コマンドから -m オプションを削除して、crontab ファイルで passwd マップの転送を制御してください。
rpc.yppasswd -m コマンドの後に引数を指定しないでください。別の動作を行わせるために ypstart スクリプトファイルを編集することは可能ですが、-m オプションを任意に削除すること以外の変更をこのファイルに加えることは望ましくありません。すべてのコマンドおよびデーモンは、一群の適切なコマンド行パラメータが存在するこのファイルで起動されます。このファイルを編集する場合は、rpc.yppasswdd コマンドの編集では特に注意してください。passwd.adjunct ファイルに明示的コールを追加する場合は、パスを $PWDIR/security/passwd.adjunct
と正確に指定しなければなりません。$PWDIR/security/passwd.adjunct
というパスを指定しない場合は、不適切な処理が行われます。