Solaris ネーミングの設定と構成

新しいサブドメインのテーブルの生成

新しいドメインを作成したら、そのマスターサーバーの標準の NIS+ テーブルを生成しなければなりません。新しいマスターサーバーのテーブルを生成するには、ルートマスターサーバーのテーブルを生成するときと同じ手順を使用します。大きな違いは、nispopulate(1M) スクリプトが、ルートマスターサーバー上ではなく、新しいマスターサーバー上で実行されることです。また、ドメイン名、およびファイルパス、または NIS サーバー名も変わることがあります。

この例では、新しいドメイン (sales.doc.com.) のテーブルを生成します。

nispopulate を実行するための前提条件

スクリプト nispopulate を実行して新しいマスターサーバーのテーブルを生成するには、次の条件が必要です。


root:x:0:1:0000-Admin(0000):/:/sbin/sh
daemon:x:1:3:0000-Admin(0000):/:
bin:x:3:5:0000-Admin(0000):/usr/bin:
sys:x:3:3:0000-Admin(0000):/:
adm:x:4:4:0000-Admin(0000):/var/adm:
lp:x:78:9:0000-lp(0000):/usr/spool/lp:
smtp:x:0:0:mail daemon user:/:
uucp:x:5:5:0000-uucp(0000):/usr/lib/uucp:
nuucp:x:7:8:0000-
uucp (0000):/var/spool/uucppublic:/usr/lib/uucp/uucico
listen:x:22:6:Network Admin:/usr/net/nls:
nobody:x:60000:60000:uid no body:/:
noaccess:x:60002:60002:uid no access:/:

注 -

システム上の /tmp 領域が不足する場合、nispopulate スクリプトは異常終了することがあります。これを防止するには、環境変数 TMPDIR に別のディレクトリを設定します。TMPDIR に有効なディレクトリが設定されていない場合、スクリプトは代わりに /tmp ディレクトリを使用します。


必要な情報

ファイルから生成する場合、次の情報が必要です。

NIS マップから生成する場合、次の情報が必要です。


注 -

NIS ドメインの名前は大文字と小文字を区別しますが、NIS+ ドメインの名前は区別しません。


マスターサーバーテーブルを生成する方法

この手順は、「ルートマスターサーバーのテーブルを生成する方法」の手順と実質的に同じなので、この例では、新しいドメイン (sales.doc.com.) のテーブルを生成するための入力についてだけ説明します。この手順の詳細は、「ルートマスターサーバーのテーブルを生成する方法」を参照してください。


注 -

このスクリプトは、ルートマスターサーバーではなく、新しいドメインのマスターサーバー上で実行しなければなりません。


次のいずれかの方法で、新しいマスターサーバー上にマスターサーバーテーブルを生成します。

実行結果が一度に表示しきれないことがあるので、どちらの方法で行うにしてもスクロール可能なウィンドウを使用してください。

テーブルをファイルから生成する方法

ファイルからマスターサーバーテーブルを生成するには、次のコマンドを入力します。


client2# nispopulate -F -p /nis+files -d sales.doc.com.
NIS+ domain name : sales.doc.com.
Directory Path : /nis+files
Is this information correct? (type 'y' to accept, 'n' to change

テーブルを NIS マップから生成する方法

NIS マップからマスターサーバーテーブルを生成するには、次のコマンドを入力します。


client2# nispopulate -Y -d sales.doc.com. -h businessmachine -a 
IP_addr_of_NIS_server -y business.doc.com.
NIS+ Domain name : sales.doc.com.
NIS (YP) domain : business.doc.com.
NIS (YP) server hostname : businessmachine
Is this information correct? (type 'y' to accept, 'n' to change)

このスクリプトの残りの出力については、「ルートマスターサーバーのテーブルを生成する方法」を参照してください。