Solaris ネーミングの設定と構成

マスターサーバー上での NIS サービスの開始

マスターマップが作成されると、NIS デーモンをマスターサーバーで起動して、サービスを開始できます。これを行うには、ypserv をサーバー上で起動して、ypbind を実行する必要があります。クライアントがサーバーに情報を要求すると、ypserv デーモンは NIS マップ内で検索し、クライアントからの情報の要求に対応します。

サーバー上で NIS サービスを起動するには 2 つの方法があります。

NIS サービスの自動スタート

ypinit の実行による NIS マスターサーバーの構成後、マシンのブート時に ypstart が自動的に起動され、ypserv を起動します (ypinit によるマスターサーバーの設定」を参照)。

コマンド行からの NIS の開始

NIS サービスをコマンド行から開始するには、以下を実行します。


# /usr/lib/netsvc/yp/ypstart


注 -

起動後に ypserv が呼び出しに応答できるようになるまでに若干の遅延があります。プログラムまたはスクリプトの内部から呼び出す場合には、ypstart の実行後に 3 秒から 5 秒間スリープ状態にしてください。


DNS の転送

Solaris 8 リリースでは、/etc/resolv.conf ファイルがある場合には、ypstart は DNS の転送を使用するように ypserv を起動します。DNS の転送を使用しない場合には、/usr/lib/netsvc/yp/ypstart スクリプトを編集して、-d オプションを ypserv コマンドから削除します。その後マシンをリブートする必要があります。

DNS での NIS の使用については、第 13 章「DNS サーバーの設定」と『Solaris ネーミングの管理』を参照してください。

ypstop による NIS の停止

NIS を停止するには、ypstop コマンドを実行します。


# /usr/lib/netsvc/yp/ypstop