Solaris ネーミングの設定と構成

passwd ファイルと名前空間のセキュリティ

passwd マップは特殊なケースです。古い Solaris 1.x の passwd ファイル形式の他に、この NIS の実装は、NIS のパスワードマップの構築用の入力として Solaris 8 リリースの/etc/passwd/etc/shadow ファイル形式を受け付けます。

セキュリティ上の理由で未承認のルートアクセスを防ぐために、NIS のパスワードマップの構築に使用されるファイルには、root に対するエントリを含めないでください。このため、パスワードマップはマスターサーバーの /etc ディレクトリに置かれたファイルから構築しないでください。パスワードマップの構築に使用されるパスワードファイルは、root エントリが削除されていて、また未承認アクセスから保護されるディレクトリに置かれる必要があります。

たとえば、マスターサーバーのパスワード入力ファイルは、/var/yp のようなディレクトリや、または選択した任意のディレクトリに格納し、ファイル自体は他のファイルへのリンクにはせず、またその位置を Makefile に指定します。/usr/lib/netsvc/yp/ypstart スクリプトは、Makefile に指定された構成に従って自動的に正確なディレクトリオプションを設定します。

入力ファイルが /etc 以外のディレクトリにある場合には、PWDIR (パスワードマクロ) を変更して、passwdshadow のファイルのあるディレクトリを参照するようにします。passwd マップ入力ファイルの格納に使用するディレクトリ名が your-choice の場合には、PWDIR=/etc の行を PWDIR=/your-choice に変更します。


注意 - 注意 -

ディレクトリ内で PWDIR によって指定された passwd ファイルに root に対するエントリが含まれないようにしてください。