Solaris ネーミングの設定と構成

デフォルトの NIS マップ

表 10-3 は、デフォルトの NIS マップ、それに含まれる情報、NIS の実行中に対応する管理ファイルをオペレーティングシステムが参照するかどうかを説明します。

表 10-3 NIS マップの説明

マップ名 

対応する NIS 管理ファイル 

説明 

bootparams

bootparams

クライアントがブート中に必要とするファイルのパス名を含む。root、swap など 

ethers.byaddr

ethers

マシン名と Ethernet アドレスを含む。Ethernet アドレスはマップ内のキー 

ethers.byname

ethers

キーが Ethernet アドレスではなくマシン名であることを除けば ethers.byaddr と同じ

group.bygid

group

グループ ID をキーとしてグループセキュリティ情報を含む 

group.byname

group

グループ名をキーとしてグループセキュリティ情報を含む 

hosts.byaddr

hosts

IPv4 アドレスをキーとしてマシン名と IPv4 アドレスを含む 

hosts.byname

hosts

マシン (ホスト) 名をキーとしてマシン名と IPv4 アドレスを含む  

ipnodes.byaddr

ipnodes

IP アドレスをキーとしてマシン名と IP アドレス ( IPv4 および IPv6 アドレスの両方) を含む 

ipnodes.byname

ipnodes

マシン (ホスト) 名をキーとしてマシン名と IP アドレス ( IPv4 および IPv6 アドレスの両方) を含む 

mail.aliases

aliases

エイリアスをキーとしてエイリアスとメールアドレスを含む 

mail.byaddr

aliases

メールアドレスをキーとしてメールアドレスとエイリアスを含む 

netgroup.byhost

netgroup

マシン (ホスト名) をキーとして、グループ名、ユーザー名、マシン名を含む 

netgroup.byuser

netgroup

キーがユーザー名であることを除くと netgroup.byhost と同じ

netgroup

netgroup

キーがグループ名であることを除くと netgroup.byhost と同じ

netid.byname

passwd, hosts, group

UNIX 形式の認証に使用。ネット名のデータベースを含む。netid ファイルがある場合には、他のファイルを使用して利用できるデータの他にそれが参照される

netmasks.byaddr

netmasks

アドレスをキーとして、IP のサブネット化で使用されるマスクを含む 

networks.byaddr

networks

アドレスをキーとして、システムに対して既知のネットワーク名とアドレスを含む  

networks.byname

networks

キーがネットワーク名であることを除くと、networks.byaddr と同じ

passwd.adjunct. byname

passwdshadow

C2 クライアント用の監査情報と隠蔽されたパスワード情報を含む 

passwd.byname

passwdshadow

ユーザー名をキーとして、パスワード情報を含む 

passwd.byuid

passwdshadow

キーがユーザー ID であることを除くと passwd.byname と同じ

protocols.byname

protocols

プロトコル名をキーとして、システムに対して既知のネットワークプロトコルを含む 

protocols.bynumber

protocols

キーがプロトコル番号であることを除くと、protocols.byname と同じ

rpc.bynumber

rpc

システムに対して既知のプログラム番号と RPC の名前を含む。キーは RPC のプログラム番号  

services.byname

services

ネットワークに対して既知のインターネットサービスをリストする。キーはポートとプロトコル 

services.byservice

services

ネットワークに対して既知のインターネットサービスをリスト 

ypservers

なし 

ネットワークに対して既知の NIS サーバーをリスト