-Bdynamic と -Bstatic オプションはまだ利用できますが、その動作はかなり異なります。現在では、これらのオプションは実行可能バインディングではなくライブラリのインクルードを指します。実行可能バインディングは、Solaris 7 で新しい -dy と -dn オプションでのみ排他的に設定されます。-dy オプションがデフォルトです。これは、動的にリンクされた実行可能ファイルを作成するために必要です。-dn オプションは、静的にリンクされた実行可能ファイルを作成するために必要です。
-Bdynamic と -Bstatic オプションは、-dy オプションを使用したときだけ適用されます。 -Bdynamic はリンクエディタに共用ライブラリを含めるように指示し、-Bstatic はアーカイブライブラリを含めるように指示します。これらのオプションは、次の -Bdynamic または -Bstatic オプション指定が現れるまで、-l 引数を管理する切り替え (トグル) として機能します。
次の例に、同様の実行可能プログラムを作成するのに使用できる SunOS 4 と Solaris 7 コマンドを示します。
sunos4.1% ld Bstatic test.o -lx
libx.a を使用して、静的な実行可能ファイルを作成する。
sunos5.x% ccdn test.o -lx
libx.a を使用して、静的な実行可能ファイルを作成する。
sunos4.1% ld Bdynamic test.o -lx
libx.so を使用して、動的な実行可能ファイルを作成する。
sunos5.x% cc test.o -lx
libx.so を使用して、動的な実行可能ファイルを作成する。
sunos4.1% ld Bdynamic test.o Bstatic -lx
libx.a を使用して、動的な実行可能ファイルを作成する。
sunos5.x% cc test.o Bstatic -lx
libx.a を使用して、動的な実行可能ファイルを作成する。