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RPCSEC_GSS ルーチン

表 4-8 は、RPCSEC_GSS コマンドを要約したものです。この表では、各関数の個別の説明ではなく、RPCSEC_GSS 関数の全般的な概要を示しています。各関数の詳細については、該当するマニュアルページを参照するか、RPCSEC_GSS データ構造のリストなどの概要が記載された、rpcsec_gss(3NSL) のマニュアルページを参照してください。

表 4-8 RPCSEC_GSS Functions
 処理 関数 入力 出力
 セキュリティコンテキストの作成rpc_gss_seccreate() クライアントのハンドル、主体名、メカニズム、QOP、サービスタイプAUTH ハンドル
 コンテキストの QOP とサービスタイプの変更rpc_gss_set_defaults() 古い QOP とサービス 新しい QOP とサービス
 セキュリティの変換前に、データの最大サイズを示すrpc_gss_max_data_length() 伝送できる最大データサイズ 変換前の最大データサイズ
 セキュリティの変換前に、データの最大サイズを示すrpc_gss_svc_max_data_length() 伝送できる最大データサイズ 変換前の最大データサイズ
 表示するサーバーの主体名を設定するrpc_gss_set_svc_name() 主体名 , RPC プログラム、バージョン番号 正常に完了した場合は TRUE
 呼び出し元 (クライアント) の資格を得るrpc_gss_getcred()svc_req 構造へのポインタ UNIX 資格、RPCSEC_GSS 資格、cookie
 (ユーザーの作成した) コールバック関数を指定するrpc_gss_set_callback() コールバック関数へのポインタ 正常に完了した場合は TRUE
 固有のパラメータから主体名の RPCSEC_GSS 構造を作成するrpc_gss_get_principal_name() メカニズム、ユーザー名、マシン名、ドメイン名 RPCSEC_GSS 主体名の構造
 RPCSEC_GSS ルーチンが失敗した場合にエラーコードを得るrpc_gss_get_error()    RPCSEC_GSS エラー番号、該当する場合には errno
 インストールされているメカニズムの文字列を入手するrpc_gss_get_mechanisms()    有効なメカニズムのリスト
 有効な QOP 文字列を入手するrpc_gss_get_mech_info() メカニズム そのメカニズムの有効な QOP
 サポートされている RPCSEC_GSS の最大および最小のバージョン番号を得るrpc_gss_get_versions()    最大および最小のバージョン番号
 メカニズムが導入されているかどうかをチェックするrpc_gss_is_installed() メカニズム インストールされている場合は TRUE
 ASCII メカニズムを RPC オブジェクト識別子に変換するrpc_gss_mech_to_oid() メカニズム (文字列で) メカニズム (OID で)
 ASCII QOP を整数に変換するrpc_gss_qop_to_num() QOP (文字列で) QOP (整数で)