『Java 2 SDK 開発ガイド (Solaris 編)』では、SolarisTM 8 オペレーティング環境用の JavaTM 2 SDK の製品バージョンの新機能と強化機能を紹介し、概要を述べます。
このガイドは、Java Developer's Kit (JDKTM)を使用するアプリケーション開発者向けに作成されています。Java 2 SDK ソフトウェアは、エンタープライズ環境でサーバ側の Java テクノロジアプリケーションが優れた性能とスケーラビリティを発揮するように最適化されています。Java 2 SDK の拡張された Java Virtual Machine (JVM) には、最適化を行う Just In Time (JIT) コンパイラが含まれています。Java 2 SDK では、マルチプロセッサシステムで大量の Java スレッドを実行する大きなサーバ側アプリケーションの性能が大幅に向上します。サーバ側アプリケーションには、主に次のような特徴があります。
使用期間が長い
高スレッド型 (マルチプロセッサ対応)
ネットワーク集約型
メモリ集約型
JVM の高速化により、クライアント側アプリケーションの処理能力も向上します。
第 1 章「新しい機能と強化された機能」では、新しい機能と強化された機能について説明します。
第 2 章「Java 2 SDK Solaris 版での下位互換性」では、Java 2 SDK プログラムと JDK 1.1 プログラムでの互換性の問題を列挙し、説明します。
第 3 章「Java Native Interface (JNI)」では、Native Method Interface (NMI) から Java Native Interface (JNI) へ移行するときにユーザが考慮すべき事項について説明します。
第 4 章「Java 2 SDK と JDK 1.1 のコマンド行の相違点」では、Java 2 SDK のリファレンスプラットフォームと製品プラットフォームでサポートされるオプションについて詳しく説明します。
第 5 章「SIGQUIT によるデバッグ」では、新しいデバッグ方法について説明します。
付録 A 「メモリの割り当てと制約」 では、Java 2 SDK がメモリをどのように割り当てるかを説明します。
付録 B 「-verbosegc の出力の説明」 では、ガベージコレクションの問題を解決する場合、-verbosegc をどのように使用するかを説明します。
付録 C 「poller クラスの使い方」 では、新しい Poller クラスの使い方を説明します。
付録 D 「Java 2 SDK と JDK 1.1 をともに実行する」 では、システムのデフォルト JDK を JDK 1.1 から Java 2 SDK に変更する方法について説明します。
このリリースに関する情報は次のドキュメントにも記載されています。
『リリースノート: Java 2 SDK 1.2.1_04 Solaris 版』
『Java 2 SDK v.1.2.1_04 Troubleshooting』
これらのドキュメントは次のサイトからダウンロードできます。
http://www.sun.com/solaris/java
専門書を扱うインターネットの書店 Fatbrain.com から、米国 Sun MicrosystemsTM, Inc. (以降、SunTM とします) のマニュアルをご注文いただけます。
マニュアルのリストと注文方法については、http://www1.fatbrain.com/documentation/sun の Sun Documentation Center をご覧ください。
http://docs.sun.com では、Sun が提供しているオンラインマニュアルを参照することができます。マニュアルのタイトルや特定の主題などをキーワードとして、検索をおこなうこともできます。
このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。
表 P-1 表記上の規則
字体または記号 |
意味 |
例 |
---|---|---|
AaBbCc123 |
コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コード例を示します。 |
.login ファイルを編集します。 ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。 system% |
AaBbCc123 |
ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 |
system% su password: |
AaBbCc123 |
変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 |
ファイルを削除するには、rm filename と入力します。 |
『 』 |
参照する書名を示します。 |
『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 |
「 」 |
参照する章、節、ボタンやメニュー名、強調する単語を示します。 |
第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 |
¥ |
枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合に、継続を示します。 |
sun% grep `^#define ¥ XV_VERSION_STRING' |
ただし AnswerBook2TM では、ユーザーが入力する文字と画面上のコンピュータ出力は区別して表示されません。
コード例は次のように表示されます。
[ ] は省略可能な項目を示します。上記の例は、filename は省略してもよいことを示しています。
| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。
キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: Shift キーを押します)。ただし、キーボードによっては Enter キーが Return キーの動作をします。
ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、Ctrl-D は Control キーを押したまま D キーを押すことを意味します。
このマニュアルでは、英語環境での画面イメージを使っています。このため、実際に日本語環境で表示される画面イメージとこのマニュアルで使っている画面イメージが異なる場合があります。本文中で画面イメージを説明する場合には、日本語のメニュー、ボタン名などの項目名と英語の項目名が、適宜併記されています。
このマニュアルでは、「IA」という用語は、Intel 32 ビットのプロセッサアーキテクチャを意味します。これには、Pentium、Pentium Pro、Pentium II、Pentium II Xeon、Celeron、Pentium III、Pentium III Xeon の各プロセッサ、および AMD、Cyrix が提供する互換マイクロプロセッサチップが含まれます。