Java 2 SDK 開発ガイド (Solaris 編)

VM 固有 (非標準) のオプション

Java 2 SDK のリファレンス実装では、オプションは 2 つのグループに分類されます。1 つのグループは特定の VM に固有のオプション、もう 1 つのグループはあらゆる VM に適用されるオプションです。各グループにはそれぞれ専用のオプション構文があります。特定の VM に固有のオプションはすべて、-Xdebug (デバッグを有効にするオプション) というように -X で始まります。-X だけを指定すると、その実装が受け付ける VM 固有の全オプションを示すヘルプメッセージが生成されます。

Java 2 SDK Solaris 版は、次に示す -X オプションをサポートしています。

表 4-1 現在使用できる -X オプション

-X

使用できるオプションを表示します。 

-Xbootclasspath[/a|/p]:<path>

ブートクラスパスを設定します。現在の設定の先頭または末尾に追加することもできます。 

-Xdebug

リモートデバッグを可能にします。 

-Xmaxjitcodesize<size>

JIT コード領域の最大サイズをバイト単位で設定します。 

-Xms<size>

Java ヒープの初期サイズを設定します。 

-Xmx<size>

Java ヒープの最大サイズを設定します。 

-Xnoclassgc

クラスのガベージコレクションを無効にします。 

-Xoptimize

(SPARC のみ) 試験的な目的でのみ使用してください。 JIT におけるメソッドの最適化により多くの時間をかけます。このオプションは長時間 CPU を使用するアプリケーションに効果があるので、アプリケーションの性能が向上する可能性があります。 

-Xoss<size>

スレッドに対する Java スタックの最大サイズを設定します。 

-Xrs

OS シグナルの使用量を抑制します。 

-Xrunhprof[:file=<file>,depth=<n>]

java.hprof.txt または <file> にヒーププロファイルを出力します。

-Xsqnopause

SIGQUIT に対しユーザの対話のための一時停止を行いません。

-Xss<size>

スレッドに対するネイティブスタックの最大サイズを設定します。 

-Xt

命令の追跡を有効にします。 

-Xtm 

メソッドの追跡を有効にします。 


注 -

-X オプションは予告なしに変更されることがあります。


これらのオプションの多くは、JDK 1.1.1 〜 1.1.6 のオプションに対応しています。詳細は、次の節を参照してください。

-X オプションは VM に固有のオプションですが、その多くは一般的であり、通常の VM では用意されています。また、Java ソフトウェアがサポートしていて、Java 2 SDK Solaris 版がサポートしていないリファレンスプラットフォームの -X オプションには、次のものがあります。

-Xnoasyncgc

非同期ガベージコレクションを使用不可にします。 

オプションの互換性

JDK 1.1 の次の互換性オプションは、Java 2 SDK Solaris 版でも使用することができます。

oldjava ユーティリティ

oldjava ユーティリティは、JDK 1.1 ベースの java ユーティリティとの高レベルの互換性を提供します。oldjava を呼び出すと、-classpath コマンド行オプションおよび CLASSPATH 環境変数が JDK 1.1 リリースのときのように処理されます。Java 2 SDK Solaris 版のいくつかの新しいオプション (特に -jar オプション) は無効になります。