Solaris X Window System 開発ガイド

DPS 拡張機能

Solaris X サーバーには、X11R6 サンプルサーバーの他に、Display PostScript システムが組み込まれています。DPS は、PostScript イメージングモデルと Adobe Type Library へのアクセスを X アプリケーションに提供します。Display PostScript システムは、クライアント/サーバーネットワークアーキテクチャの一部として、X Window System の拡張機能により組み込まれています。この拡張機能は、DPS/X [この節は、Adobe Systems Incorporated の『Programming the Display PostScript System with X』(Addison-Wesley Publishing Company, Inc.、1993 年刊) の第 2 章をもとに記述してあり、著作権所有者の承諾を得て使用しています。] と呼ばれることがあります。

DPS システムには、X サーバーの拡張機能として PostScript インタプリタが実装されており、各アプリケーションがクライアントとなります。アプリケーションは、1 つのオペレータを呼び出すことにより PostScript 言語コードをサーバーに送信するので、サーバーからはデータを出力引数形式で返すことができます。DPS のクライアント/サーバー通信は、X Window System が提供する低水準通信プロトコルを使用して透過的に実行されます。DPS システムについての詳細は、第 2 章「DPS の機能と拡張」を参照してください。