この章では、cs00 を使用する際に必要な使用環境のセットアップと cs00 のファイル構成について説明します。
複数の日本語入力システムがインストールされている場合、ウィンドウシステムのデフォルトの日本語入力システムは、次の優先順位で決まります。
ATOK12
Wnn6
ATOK8
cs00
たとえば、ATOK8 と cs00 がインストールされている場合、ATOK8 がデフォルトの日本語入力システムになります。
cs00 以外の日本語入力システムを使用するように設定されている状態で、cs00 を使用するには、ワークスペースメニューから「cs00(htt) に設定...」 [実際には、「cs00(htt) に設定...」を選択すると、cs00setup コマンドが実行されます。cs00setup コマンドの詳細は、cs00setup(1) のマニュアルページを参照してください。] を選択し、一度ログアウトしてから、再度ログインします。
「cs00(htt) に設定...」の位置は、図 5-1 または、図 5-2 を参考にしてください。
Solaris のインストール時に cs00 のパッケージを選択せずに、インストール作業を行なった場合、cs00 のパッケージを後から追加しても、そのままでは cs00 を使用することはできません。これは、かな漢字変換サーバー cs00 が、パッケージをインストールするだけでは起動されないためです。
cs00 のパッケージを後から追加した場合、次の作業が必要です (システムをリブートすることでも cs00 は使用可能)。
これにより、cssd は、新たにインストールされた cs 起動スクリプト (cs00 起動スクリプト) を検出し、かな漢字変換サーバー cs00 を起動します。
cssd に関しては、マニュアルページ cssd(1M) を参照してください。
cs00 をウィンドウシステム上で使用するには、ウィンドウシステムのパッケージに加え、次のパッケージが必要です。 [エンドユーザークラスタ以上のクラスタを選んでインストールする場合は、標準でインストールされます。]
表 5-1 cs00 に必要なパッケージSUNWxim | 入力サーバー htt のパッケージ |
SUNWjc0r | cs00 / ディレクトリ用パッケージ |
SUNWjc0u | cs00 /usr ディレクトリ用パッケージ |
SUNWjc0w | cs00 ユーザー辞書メンテナンスツール (日本語 OpenWindows 版) |
SUNWjc0d | cs00 ユーザー辞書メンテナンスツール (Solaris CDE 版) |
SUNWjc0r、SUNWjc0u、SUNWjc0w、SUNWjc0d パッケージの主要なファイルを表 5-2 〜 表 5-5 に示します。
表 5-2 SUNWjc0r パッケージのファイル表 5-3 SUNWjc0u パッケージのファイル
ファイル名 | ファイル内容 |
---|---|
/usr/bin/ | |
cs00setup | cs00 ウィンドウ環境設定用コマンド |
mdicm | cs00 メイン辞書メンテナンスツール |
udicm | cs00 ユーザー辞書メンテナンスツール |
/usr/sbin/ | |
cs00 | cs00 かな漢字変換サーバー本体 |
/usr/lib/css.d/ | |
cs00.sh | cssd 用 cs00 起動スクリプト |
表 5-4 SUNWjc0w パッケージのファイル
表 5-5 SUNWjc0d パッケージのファイル
図 5-3 は cs00 の使用するファイルと関連するプログラムとの関係について説明したものです。cs00 は、入力サーバー htt または mle コマンドを使用してアプリケーションから利用できます。
cs00 の主なファイルは、Solaris 2.6 から 表 5-6 のように移動しました。Solaris 2.5.1 以前のリリースとの互換性を保つため、移動前の位置にもシンボリックリンクが張られています。
表 5-6 cs00 の移動したファイルの位置関係ファイル名 | Solaris 2.5.1 以前の位置 | Solaris 8 での位置 |
---|---|---|
cstab keyword resource csdef config keybind hiragana.ccv katakana.ccv h_katakana.ccv eisuu.ccv h_eisuu.ccv cs00_m.dic |
/usr/lib/mle/ja/ /usr/lib/mle/ja/cs00/ /usr/lib/mle/ja/cs00/ /usr/lib/mle/ja/cs00/ /usr/lib/mle/ja/cs00/ /usr/lib/mle/ja/cs00/ /usr/lib/mle/ja/cs00/ /usr/lib/mle/ja/cs00/ /usr/lib/mle/ja/cs00/ /usr/lib/mle/ja/cs00/ /usr/lib/mle/ja/cs00/ /usr/lib/mle/ja/cs00/ |
/etc/mle/ja/ /etc/mle/ja/cs00/ /etc/mle/ja/cs00/ /etc/mle/ja/cs00/ /etc/mle/ja/cs00/ /etc/mle/ja/cs00/ /etc/mle/ja/cs00/ /etc/mle/ja/cs00/ /etc/mle/ja/cs00/ /etc/mle/ja/cs00/ /etc/mle/ja/cs00/ /var/mle/ja/cs00/ |