Wnn6 のかな漢字変換サーバー (jserver) への接続は、ライセンスサーバー (dpkeyserv) によって制御されます。ライセンスサーバーは使用許諾情報を管理し、かな漢字変換サーバーからの要求に応じてライセンスを交付します。交付されたライセンスは、それを取得したかな漢字変換サーバーによって解放されるまで、再交付されません。
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かな漢字変換を行うプログラムが、かな漢字変換サーバーに接続を試みる |
(2) |
かな漢字変換サーバーは、ライセンスサーバーにライセンスを要求する。 ライセンスサーバーデータベースが存在する場合は、そのファイルで指定されたライセンスサーバー (複数指定可) にライセンスを要求する。ライセンスサーバーデータベースが存在しない場合は、同一ホスト上のライセンスサーバーにライセンスを要求する |
(3) |
ライセンスサーバーは、ライセンスサーバーアクセス制御ファイルに記述されたホスト上のかな漢字変換サーバーからライセンスが要求された場合、使用許諾情報ファイルに設定された使用許諾情報を確認し、それを超えない範囲でライセンスを交付する。 ライセンスサーバーアクセス制御ファイルに記述されていないホストのかな漢字変換サーバーからライセンスを要求された場合や、使用許諾情報ファイルに設定された使用許諾情報がすべて交付されている場合は、ライセンスを交付しない |
(4) |
ライセンスサーバーからライセンスを取得できた場合、かな漢字変換サーバーはクライアントと接続し、かな漢字変換が可能になる。ライセンスを取得できない場合は、クライアントにそれを通知する。このとき、かな漢字変換操作を行うことはできない |
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かな漢字変換を行うプログラムが、かな漢字変換サーバーとの接続を終了する。 通常は、かな漢字変換を行うプログラムの終了時にこの処理を行う |
(6) |
かな漢字変換サーバーは、クライアントとの接続が終了したことを受け、保有していたライセンスをライセンスサーバーに返却する |
ライセンスサーバーは、システムの起動時に /etc/rc2.d/S94Wnn6 によって起動されます。
ライセンスサーバーを起動するには、スーパーユーザーになって次のコマンドを実行します。
sun# /usr/lib/locale/ja/wnn/dpkeyserv |
ただし、1 つのシステムで同時に実行できる dpkeyserv は 1 つだけです。
dpkeystat コマンドを使用して、ライセンスの交付状況の表示し、交付されているライセンスを強制的に回収できます。
ライセンスの交付状況を表示するには、スーパーユーザーになって次のコマンドを実行します。
sun# /usr/lib/locale/ja/wnn/dpkeystat |
使用許諾情報ファイル
/etc/lib/locale/ja/wnn/dpkeylist |
ライセンスサーバーは、このファイルに設定された使用許諾情報を管理します。
/etc/lib/locale/ja/wnn/dpkeyallow |
ライセンスサーバーは、このファイルで指定されたホスト上のかな漢字変換サーバーからのライセンスの要求を受け付けます。 ホスト名は、1 行に 1 つずつ指定します。「#」で始まる行は、コメントとして無視されます。
/etc/lib/locale/ja/wnn/dpkeyservlist |
かな漢字変換サーバーは、このデータベースで指定されたライセンスサーバー (複数指定可) にライセンスを要求します。ライセンスサーバーデータベースが存在しない場合は、同一ホスト上のライセンスサーバーにライセンスを要求します。 ホスト名は、1 行に 1 つずつ指定します。