このマニュアルは、OpenWindowsTM と DeskSetTM アプリケーションを使って SolarisTM のユーザ環境を使い始める場合に、知っておく必要がある基本的なことがらを説明しています。また、OpenWindows のワークスペースの変更方法、マニュアルをオンラインで参照するための AnswerBookTM へのアクセス方法、問題発生時の対処方法などについても説明しています。
このマニュアルは、OpenWindows 環境とユーザインタフェースについての基本的なことがらを学んでいただくものです。具体的には、次に挙げるような OpenWindows の操作を取り上げています。
ワークスペースメニューから表示や選択を行う。
アプリケーションのアイコンを移動する。
アプリケーションのアイコンをオープンしたりクローズしたりする。
ピンどめ可能なウィンドをピンでとめたり、外したりする。
アプリケーションのファイルメニューから表示や選択を行う。
プロパティウィンドウで排他的、または非排他的選択を行う。
スクロールリストから項目を選択する。
スクロールバーを使う。
複数のオブジェクトを選択する。
以上の操作にまだ慣れていない場合は第 1 章「Solaris ユーザ環境の紹介」を参照して、マウス、アイコン、ウィンドウ、メニューなどの操作を覚えてください。オンラインのチュートリアル「デスクトップの紹介」で、OpenWindows の各構成要素について説明されています。
各アプリケーションでは、状況に対応するヘルプ情報を表示することができます。ヘルプ情報が欲しい項目の上にポインタを移動して、Help キー (キーボードによっては F1 キー) を押してください。ポップアップウィンドウが表示されて、詳細な説明を読むことができます。
Solaris は SPARC プロセッサを搭載しているマシンと IA マシンをサポートしています。これらのマシンはキーボードの配列が異なるため、OpenWindows メニューに現れるコマンドに対応するショートカットキー操作がキーボードによって異なることがあります。
Solaris ではほとんどの場合、キーボードショートカットとして、両方のプラットフォームで使用できる Meta キーとの組み合わせをサポートしています。コマンド機能のリストと対応するショートカットキー操作については第 1 章「Solaris ユーザ環境の紹介」を参照してください。
このマニュアルの内容は、主に次のように分類することができます。
OpenWindows、DeskSet、ワークスペース、およびオンラインヘルプなどの紹介
DeskSet アプリケーションについての説明
DeskSet の各ツールについては、別々の章で説明しています。各章では、ツールウィンドウ、アイコン、制御、および特殊な機能について説明し、その後に各種の作業を行うための手順を詳しく説明します。各章の最後には、ツールの特殊機能を自分の好みに合わせてカスタマイズするツールの説明があります。この説明は、慣れてくるにつれて機能をカスタマイズしたくなった場合に役立ちます。
ワークスペースプロパティについての説明とその使い方の紹介
OpenWindows、DeskSet、およびワークスペースプロパティという Solaris 環境での問題発生時の対処方法の説明
AnswerBook の使い方の説明
Solaris ユーザ環境に慣れてきた段階で、知っておく必要のある概念をまとめます。
専門書を扱うインターネットの書店 Fatbrain.com から、米国 Sun MicrosystemsTM, Inc. (以降、SunTM とします) のマニュアルをご注文いただけます。
マニュアルのリストと注文方法については、http://www1.fatbrain.com/documentation/sun の Sun Documentation Center をご覧ください。
http://docs.sun.com では、Sun が提供しているオンラインマニュアルを参照することができます。マニュアルのタイトルや特定の主題などをキーワードとして、検索をおこなうこともできます。
このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。
表 P-1 表記上の規則
字体または記号 |
意味 |
例 |
---|---|---|
AaBbCc123 |
コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コード例を示します。 |
.login ファイルを編集します。 ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。 system% |
AaBbCc123 |
ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 |
system% su password: |
AaBbCc123 |
変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 |
ファイルを削除するには、rm filename と入力します。 |
『 』 |
参照する書名を示します。 |
『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 |
「 」 |
参照する章、節、ボタンやメニュー名、強調する単語を示します。 |
第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 |
¥ |
枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合に、継続を示します。 |
sun% grep `^#define ¥ XV_VERSION_STRING' |
ただし AnswerBook2TM では、ユーザーが入力する文字と画面上のコンピュータ出力は区別して表示されません。
コード例は次のように表示されます。
[ ] は省略可能な項目を示します。上記の例は、filename は省略してもよいことを示しています。
| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。
キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: Shift キーを押します)。ただし、キーボードによっては Enter キーが Return キーの動作をします。
ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します (ショートカットキー、キーボードアクセラレータと呼ぶ)。たとえば、Ctrl-D は Control キーを押したまま D キーを押すことを意味します。
マウスボタンは、ボタンの位置ではなくその機能で表記します。例えば文章の中では、「左マウスボタンをクリックする」ではなく、「セレクトボタンをクリックする」と表現します。マウスボタンはカスタマイズすることができるので、ユーザによっては必ずしも左のボタンがセレクトボタンではないからです。マウスボタンの機能の割り当てを変更する方法については、第 17 章「Solaris 環境のカスタマイズ」と第 18 章「ユーティリティ」を参照してください。
3 ボタンマウスの機能はデフォルトでは次のように割り当てられています。
セレクトボタン=左ボタン
アジャストボタン=中央のボタン
メニューボタン=右ボタン
2 ボタンマウスでは、マウスボタンの機能はデフォルトでは次のように割り当てられています。
セレクトボタン = 左ボタン
メニューボタン = 右ボタン
2 ボタンマウスでアジャストボタン機能を使用するには、キーボードの Shift キーを押しながらセレクトボタンをクリックします。
本文の説明の中でメニュー全体について、またはデフォルトの項目について説明している場合に、メニューの項目の中でデフォルトで選択される項目は枠で囲まれています。デフォルトでは、メニューボタンの上でセレクトボタンをクリックするとメニュー全体が表示されます。この設定を、メニューボタンの上で、(メニューを表示しない状態で) セレクトボタンをクリックすると、デフォルトの項目が選択されるように変更できます。このマニュアルでは、そのように変更されていることを前提としています。
ショートカットキー操作は、Meta キーを押し、次に 1 つ以上の他のキーを押すことによって行います。SPARC キーボードでは Meta キーは <> キーを意味し、IA キーボードでは Ctrl キーと Alt キーを同時に押すことを意味します (Ctrl-Alt)。ショートカットキーについての詳細は、第 1 章「Solaris ユーザ環境の紹介」および第 17 章「Solaris 環境のカスタマイズ」を参照してください。
節または手順のタイトルの前に示される次の記号は、それが特定のプラットフォームだけに該当することを示します。
SPARC: SPARC プラットフォームだけに該当する節または手順の説明を示します。
IA: IA プラットフォームだけに該当する節または手順の説明を示します。
プラットフォームに固有な注は次のように示しています。
この注が SPARC プラットフォームだけに該当することを示します。
この注が IA プラットフォームだけに該当することを示します。
記号の説明項目がプラットフォームに固有な場合は次のように示しています。
SPARC: この説明項目が SPARC プラットフォームだけに該当することを示します。
IA: この説明項目が IA プラットフォームだけに該当することを示します。
コード例、表、図などにおいて、それが特定のプラットフォームだけに該当する場合は、次のようにタイトルの前にプラットフォームの名前を示します。
表 1-1 SPARC: SPARC プラットフォームだけに該当するタイトル
表 1-2 IA: IA プラットフォームだけに該当するタイトル
次に参考として利用できる Solaris 関連マニュアルを示します。
このマニュアルでは、英語環境での画面イメージを使っています。このため、実際に日本語環境で表示される画面イメージとこのマニュアルで使っている画面イメージが異なる場合があります。本文中で画面イメージを説明する場合には、日本語のメニュー、ボタン名などの項目名と英語の項目名が、適宜併記されています。
このマニュアルでは、「IA」という用語は、Intel 32 ビットのプロセッサアーキテクチャを意味します。これには、Pentium、Pentium Pro、Pentium II、Pentium II Xeon、Celeron、Pentium III、Pentium III Xeon の各プロセッサ、および AMD、Cyrix が提供する互換マイクロプロセッサチップが含まれます。