時計ツールは、ウィンドウやアイコンに現在の時刻を表示するユーティリティです。現在の時刻は、世界各地の任意の時間帯に対してアナログ形式またはデジタル形式のいずれかで表示できます。また、この時計ツールは、ストップウォッチやアラームクロックとしても使えます。
時計ツールは、日付と時刻が正しく設定されていなければなりません。システムの日付と時刻をまだ設定していないときは、date のマニュアルページを参照してください。
この章では、時計ツールの使い方とカスタマイズ方法について説明します。
時計ツールを表示するには、「ワークスペース」->「プログラム」->「時計ツール 」を選択します。
時計ツールアイコンは、 図 7-1 の例に示すようにローマ数字を付けて、または付けずにアナログ時計を表示します。ローマ数字の時計アイコンの表示方法の詳細については、「時計ツールのカスタマイズ」を参照してください。
時計ツールのアイコンをオープンすると、図 7-2 に示すように時計がベースウィンドウペインに表示されます。それが現地の時間帯でなければ、現在の時間帯が時計の下に表示されます。
時計ツールウィンドウにはヘッダとリサイズコーナーがあります。リサイズコーナーはウィンドウの領域を変更して、時計を拡大したり縮小したりするのに使います。また、ヘッダの表示をやめることもできます。このようなカスタマイズ機能については、clock のマニュアルページを参照してください。
時計ツールのプロパティウィンドウの設定値を使って時計ツールをカスタマイズすることができます。
時計ツールがアイコン形式になっているときは、それをオープンします。
時計ツールのプロパティウィンドウを表示します。
希望に応じて設定値を変更します。
設定値については、次の内容を読んでください。
変更に満足できないときは、 「リセット (Reset)」の上でセレクトボタンをクリックして前の設定値に戻ります。
新しい設定値を、新しい時計ツールを起動した時のデフォルト値にしたいときは、「デフォルトに保存 (Save as Defaults)」の上でセレクトボタンをクリックします。
「適用 (Apply)」の上でセレクトボタンをクリックします。
即座に新しい設定値が有効になります。
時計ツールの文字盤とアイコンは、デフォルトではアナログ形式に表示されます。時計ツールの文字盤をデジタル表示に変更するには、プロパティウィンドウの 「デジタル (digital)」ボックスの上でセレクトボタンをクリックした後、 「適用 (Apply)」ボタンの上でセレクトボタンをクリックします。デジタル形式の時計を図 7-5 に示します。
アイコン形式を基本のアナログからローマ数字に変更するには、 「ローマ数字 (roman)」ボックスの上でセレクトボタンをクリックした後、 「適用 (Apply)」ボタンの上でセレクトボタンをクリックします。両方の形式を図 7-6 に示します。
デジタル形式のアイコンオプションはありません。
文字盤の形式をデジタルに変更する場合、12 時間表示または 24 時間表示のどちらにすることもできます。デフォルトは 12 時間時計ツールで、時計の隣に A.M または P.M が表示されています。24 時間時計ツールは軍用時間を使います。たとえば、1:00 P.M は 13:00 として表示されます。図 7-7 には 12 時間と 24 時間の両方の時計ツールを示しています。
「秒 (Seconds)」表示オプションを選択すると、アナログ形式では文字盤とアイコンの上に秒針が現れ、実際のアナログ時計の秒針のように動きます。デジタル形式では文字盤に秒数の経過がデジタル表示されます。
図 7-8 には 「秒 (Seconds)」オプションを選択したときの 12 時間表示の文字盤と 24 時間表示の文字盤を示しています。
図 7-9 に示すように時計ウィンドウの一番下に日付を表示したいときは、プロパティウィンドウで 「日付 (Date)」オプションを選択します。
タイムゾーン (Timezone) オプションを使うと時間をいろいろな時間帯で表示できます。デフォルトは現地時間です。新しい時間帯を選択する手順は次のとおりです。
「時計ツールのカスタマイズ」の説明に従ってプロパティウィンドウをオープンします。
図 7-10 に示すように、「タイムゾーン (Timezone)」カテゴリの 「その他 (other)」というオプションの上でセレクトボタンをクリックします。
簡略メニューボタンが現れます。
メニューボタンを押してポインタを希望する時間帯にドラッグしてから、メニューボタンを離します。
次の図 7-11 は時間帯のリストです。複数の時間帯をもつ国の場合は、その国専用の時間帯を含むサブメニューが用意されています。
「適用 (Apply)」ボタンの上でセレクトボタンをクリックします。
その時間帯の時刻が文字盤またはアイコンの上に現れます。
ストップウォッチを使う手順は次のとおりです。
時計がアイコン形式になっているときは、それをオープンします。
ポインタを時計の上に移動し、メニューボタンを押し、 「プロパティ (Properties)」を選択します。
文字盤は 「デジタル (digital)」を選択します。
ストップウォッチはアナログ形式でも使えますが、時刻が数字形式で表示されないので、ストップウォッチを使うには不適です。
図 7-12 に示すように、「ストップウォッチ (Stopwatch)」の 「リセット (reset)」ボックスの上でセレクトボタンをクリックします。
文字盤が 00 時間、00 分、00 秒が表示されたタイマに変わります。
計時を開始したいときに、「ストップウォッチ (Stopwatch)」の 「スタート (start)」ボックスの上でセレクトボタンをクリックします。
時計は図 7-13 に示すように計時を開始します。
計時時間が過ぎたらストップウォッチの 「ストップ (stop)」の上でセレクトボタンをクリックします。
計時を再開する場合は、再び 「スタート (start)」の上でセレクトボタンをクリックします。
時間をゼロにして次の計時セッションを開始する場合は、 「リセット (reset)」の上でセレクトボタンをクリックします。
通常の時計ツールに戻るには 「なし (none)」の上でセレクトボタンをクリックします。
アラームを設定するには、「プロパティ」->「時計ツール」を選択します。
アラームの時間を指定するには「アラーム (Alarm)」の「時 (Hr)」と「分 (Min)」設定を使います。「アラームのコマンド (Alarm command)」テキストフィールドは、アラーム時刻に行いたいコマンドの入力に使います。コマンドを指定しなければ、時計ツールアプリケーションは警告音を鳴らします。たとえば、ワークステーションにオーディオ機能がある場合、次のアラームコマンドでカッコウ音を作成するように時計ツールを設定できます。
sh -c "cat /usr/demo/SOUND/sounds/cuckoo.au > /dev/audio''
「リピート (Repeat)」設定は、アラームが単に 1 回だけ行われるか、またはある時間に毎日行われるかの指定に使います。アラームは、 「リピート (Repeat)」設定が 「なし (none)」である限り行われません。
1 時間ごとにコマンドを実行したい場合、そのコマンドを「時報のコマンド (Hourly command)」テキストフィールドに入力します。時計ツールはこのコマンドを 1 時間ごとのアラームコマンドとして処理します。たとえば、$HOME/clock.hourly というように使います。
プロパティウィンドウを使わずに多数の時計ツールの設定を変更するには、ポインタをオープンされている時計ツールウィンドウの任意の位置に移動して次のキーボードアクセラレータを入力します。
現在の時計がデジタル表示のときは、12 時間の表示モードを設定するには 1 を入力します。
現在の時計がデジタル表示のときは、24 時間の表示モードを設定するには 2 を入力します。
文字盤をアナログ表示とデジタル表示の間で切り換えるには c を入力します。
日付表示をオンとオフの間で切り換えるには d を入力します。
アイコン面をアナログとローマ数字の間で切り換えるには i を入力します。
秒表示をオンとオフの間で切り換えるには s を入力します。
ストップウォッチを設定するには S を入力します。ストップウォッチを開始するには再び S を入力します。ストップウォッチを停止するには 3 回目の S を入力します。ストップウォッチをリセットするには再び S を入力する、というようになります。
時計ツールを通常の時計表示にリセットしたいときは c と入力します。
現地時間とそれ以外の時間の間で時間帯を切り換えるには t と入力します。これが機能するには、プロパティウィンドウに有効な「その他」の時間帯を設定しておかなければなりません。
時計ツールは一度に複数個実行することができます。これは 1 つの時計に時刻を表示し、別の時計にストップウォッチを表示したいというときに便利です。また、複数の時間帯をモニタすることもできます。