OpenWindows ユーザーズガイド

リモートアクセスのトラブル

カレンダマネージャのリモートアクセスに関するトラブルには、基本的に 2 つの症状があります。

これらのアクセス問題を処置しようとした場合、3 つの項目について調べてください。

  1. メールドメインの概念を採用している NIS または DNS のシステムを使っている場合、ユーザドメイン内でカレンダを表示しようとしているか、または表示リスト内のドメインを指定したことを確認してください。たとえば、ユーザドメイン内でユーザ Rob のカレンダを表示しようとしている場合、Rob@host をそのまま指定できます。Eng と呼ばれるドメイン内にいて、Rob は Corp と呼ばれるドメイン内にある場合、表示リスト内に rob@host.Corp を指定する必要があります。

  2. リモートカレンダの所有者がユーザにブラウズ、挿入、削除のアクセスを許可したことを確認してください。

    アクセスを行うためには、次の 2 つの条件が満足されていなければなりません。

    1. アクセスリスト内の名前は、user@host または単に user の形式でなければなりません。なお、アクセスリスト内の名前が単に user の場合、ネットワーク上でそのユーザ名の人にアクセスが許可されます。NIS または DNS のシステムを使っている場合、アクセスリスト内のユーザ名が、user@domain または user@name.domain の形式でリストされていないことを確認してください。

    2. カレンダの所有者は、「アクセスリストとパーミッション」のプロパティウィンドウの「適用」ボタンの上でセレクトボタンでクリックしなければなりません。ユーザのワークステーションとリモートワークステーションの両方で、ユーザ ID とグループ ID を検査してください。これらの ID は、両方で一致しなければなりません。

  3. 次のように、各ワークステーション上でユーザ ID とグループ ID を決定してください。

    1. ファイル /etc/passwd 内でパスワードエントリを探してください。

      このファイルにエントリがある場合、ユーザ ID は 3 番目のフィールド (2 番目と 3 番目のコロンの間の数) です。グループ ID は 4 番目のフィールド (3 番目と 4 番目のコロンの間の数) です。たとえば、/etc/passwd ファイルのユーザ Egret のエントリが以下のような場合、

      egret:X4y8r2Bg:3286:10:& West:/home/egret/:/bin/csh

      ユーザ Egret のユーザ ID は 3286 であり、グループ ID は 10 です。 ユーザ ID とグループ ID の値は 0 〜 32767 でなければなりません。

    2. NIS システムを使っており、しかもファイル /etc/passwd にエントリがなく、/etc/passwd の最後の行が「+」で始まる場合、NIS passwd エントリのエントリを検査してください。NIS のユーザエントリを決定するには、コマンドツールまたはシェルツールに ypmatch username passwd と入力してください。

      たとえば、ユーザ Egret の NIS パスワードエントリを見つけるには、次のとおりに入力してください。

      ypmatch egret passwd
      

      システムがユーザエントリで応答した場合、ユーザ ID は 3 番目のフィールドであり、グループ ID は 4 番目のフィールドです。