電源管理システム ユーザーマニュアル

第 2 章 Dtpower の基本設定および構成

ここでは Dtpower GUI とその規約について説明します。また Dtpower のデフォルトの省電力スキーマについても説明します。

Dtpower へのアクセス

過去のリリースでは、設定を変更するには、スーパーユーザーとして Dtpower ソフトウェアを起動する必要がありました。このリリースでは、さまざまな方法で起動することができ、どの方法で起動した場合でもプログラムの設定を変更できます。


注 -

Dtpower にアクセスしても設定を変更できない場合は、正しいアクセス権を持っていないことが考えられます。詳細は dtpower(1M) マニュアルページを参照してください。


Dtpower がすでに実行されている場合は、デスクトップに以下のアイコンが表示されます。

図 2-1 Dtpower アイコン

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CDE ワークスペースから Dtpower を起動する
  1. CDE デスクトップのメニューボタンを押します。

  2. プルダウンリストから「ツール」を選択します。

  3. プルダウンリストから「電源管理ツール」を選択します。

アプリケーションマネージャから Dtpower を起動する
  1. CDE デスクトップのフロントパネルから「アプリケーションマネージャ」を選択します。

  2. 「アプリケーションマネージャ」で「Desktop_App」を選択します。

  3. 「Desktop_App」で「電源管理ツール」を選択します。

コマンド行から Dtpower を起動する
  1. 以下のように入力して Dtpower を起動します。


    # /usr/dt/bin/dtpower &
    

注 -

システムの初期設定によっては、Dtpower の起動にしばらく時間がかかることがあります。


Dtpower GUI の概要

Dtpower ウィンドウの基本操作

各 Dtpower ウィンドウには、以下の 1 つまたは複数のボタンが表示されます。

図 2-2 Dtpower の基本ウィンドウ

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省電力スキーマ

システムの電源管理機能のレベルを選択する最も簡単な方法は、既定の省電力スキーマから選択することです。省電力スキーマは、Dtpower 基本ウィンドウの「現在の省電力スキーマ」ボックスに表示されます。図 2-2 に示すようにデフォルトのスキーマは「標準」です。

実装する省電力スキーマは、Dtpower を実行するハードウェアのアーキテクチャーおよび Energy Star 機能によって異なります。以下の節では、利用可能な省電力スキーマについて説明します。

電源スキーマとその実装

電源スキーマの実装方法は、ハードウェアの省電力機能によって異なります。以下に説明するスキーマに加え、これらのスキーマのいずれかを修正して「カスタマイズ」スキーマとして保存できます。省電力スキーマのカスタマイズ方法の詳細は、第 3 章「電源スキーマのカスタマイズ」を参照してください。

標準スキーマ

ハードウェアのデフォルトの電源管理設定によって、標準スキーマの実装が決まります (システムのデフォルト設定については 第 1 章「電源管理システムの概要」を参照してください)。たとえば、Energy Star 3.0 に対応した SPARC プラットフォームでは、すべての装置を省電力モードに移行させることにより消費電力を削減します。

最小スキーマ

モニターの電源管理だけが行われます。モニターは、30 分のアイドル時間の後に省電力モードに移行します。他のデバイスの電源管理は行われません。

電源管理なしスキーマ

電源管理は行われません。システムのどのコンポーネントも電源管理されません。

省電力スキーマを選択する
  1. Dtpower を起動します。

    Dtpower 基本ウィンドウが表示されます。

  2. 「現在の省電力スキーマ」ボックスのプルダウンリストから省電力スキーマを選択します。

    図 2-3 省電力スキーマのプルダウンリスト

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  3. 「了解」ボタンをクリックします。


注 -

プルダウンリストの省電力スキーマのいずれかがグレー表示されることがあります。その場合、正しいアクセス権を保持していないためにその方式を選択することはできません。