OpenBoot 3.x コマンド・リファレンスマニュアル

Forth コマンド

Forth のコマンド構造は非常に単純です。Forth のコマンドは、Forth ワードとも呼ばれますが、印刷可能な文字 (たとえば、英字、数字、句読記号) の任意の組み合わせです。正しいワードの例を次に示します。


@
dump
.
0<
+
probe-scsi

コマンドとして認識されるためには、Forth ワードはそれぞれの間を 1 つまたはそれ以上の空白文字で分離する必要があります。他の一部のプログラミング言語で通常「句読文字」として取り扱われる文字は、Forth ワード間の区切りには使用されません。実際には、それらの多くの「句読文字」は Forth ワードそのものなのです。

どのコマンド行の終わりで Return キーを押しても、そこまで入力したコマンドが実行されます。(この章に示すすべての例で、行の終わりでは Return キーが押されるものとしています。)

1 コマンド行に複数のワードを入力できます。1 行上の複数のワードは、左から右に向かって、つまり入力順に 1 つ 1 つ実行されます。たとえば、次の例は、


ok testa testb testc
ok 

次の 3 行と同じです。


ok testa
ok testb
ok testc
ok 

OpenBoot では、Forth ワード名に大文字と小文字の区別はありません。したがって、testaTESTATesTa はすべて同じコマンドを起動します。しかし、習慣によりコマンドは小文字で書きます。

コマンドによっては (たとえば、dump または words) 、大量の出力を生成するものがあります。そのようなコマンドは、q 以外の任意のキーを押して中断できます(q を押した場合は、出力は一時停止でなく強制終了されます)。コマンドを中断すると、出力は一時的に停止され、次のメッセージが表示されます。


More [<space>,<cr>,q] ? 

これに対して、スペースバー (<space>) を押して出力を再開するか、Return (<cr>) キーを押して 1 行出力し、再び休止するか、または q を入力してコマンドを強制終了します。出力が複数ページ生成する場合は、システムは自動的に各ページの終わりに上に示したプロンプトを表示します。