表示環境を調整して調整パック (使用している場合) を接続し、モニターのウォームアップを少なくとも 1 時間行なった後、調整ツールはいつでも実行できます。
コマンドツールウィンドウで kcms_calibrate を使用して、調整ツールを実行します。kcms_calibrate プログラムは、Solaris 2.4 または 2.5 で実行されるため、カラーフレームバッファまたはカラーモニターが必要です。調整ツールは、PseudoColor ビジュアルを調整するのに約 1 分、さらに TrueColor ビジュアルを調整するのに 1 分必要です。ユーザのフレームバッファが 2 種類のビジュアルを両方サポートしている場合は、調整に少なくとも 2 分必要です。
kcms_calibrate と入力して、調整ツールを実行します。
設定ウィンドウが図 10-1 に示すように表示されます。
「調整 (Calibrate) ...」ボタンを押す前に、モニターを選択しなければなりません。
「モニター (Monitors)」をクリックします。
ユーザ環境で使用できるモニタープロファイルが、図 10-1 に示すように一覧表示されます。
モニターのタイプを選択します。
使用しているモニターのタイプがわからない場合は、「詳細 (More) ...」ボタンをクリックすることにより、モニターの一般的情報が得られます。情報は、別のウィンドウに表示されます。次は「Sony 16"」プロファイルを選択して「詳細 (More) ...」ボタンを押した場合に表示される情報の例です。「了解 (OK)」 を押してウィンドウを終了します。
カラー領域 = RGB
デバイスのメーカー = Sony
デバイスのモデル = 16"
ホワイトポイント = 0.964294 1.000000 0.825104
後述の表 10-2 を使ってモニターを選定することもできます。Sun パーツナンバーはモニターのネームプレートに表示されています。使用しているモニターのパーツナンバーを調べ、この表のパーツナンバーと照合してください。該当した行の情報を使ってモニターを選択します。
表 10-2 モニターのプロファイル情報
Sun パーツナンバー |
説明 |
メーカー |
プロファイルの説明 |
---|---|---|---|
365-1130-01 |
P3 16" カラー |
Sony |
Sony 13/16/19" モニター |
365-1112-01 |
P3 19" カラー |
Sony |
Sony 13/16/19" モニター |
365-1159-01 |
P3 16" カラー |
Sony |
Sony 13/16/19" モニター |
365-1160-01 |
P3 19" カラー |
Sony |
Sony 13/16/19" モニター |
365-1147-01 |
P3 16" カラー SH (Southern Hemisphere、南半球) |
Sony |
Sony 13/16/19" モニター |
365-1148-01 |
P3 19" カラー SH |
Sony |
Sony 13/16/19" モニター |
365-1288-01 |
P3 19" カラー ロゴなし |
Sony |
Sony 13/16/19" モニター |
365-1289-01 |
P3 16" カラー ロゴなし |
Sony |
Sony 13, 16 および 19" モニター |
365-1153-01 |
Skol 19" P3 MPR2 |
Sony |
なし |
365-1151-02 |
Rosebud 17" Mid Range (MR) カラー |
Sony |
なし |
365-1166-02 |
Rosebud 17" MR カラー ロゴなし |
Sony |
なし |
365-1164-02 |
Rosebud 17" MR SH カラー |
Sony |
なし |
365-1165-02 |
Rosebud 17" MPR2 MR |
Sony |
なし |
365-1068-01 |
21" カラー |
東芝 |
なし |
365-1286-01 |
Tulip 15" FS カラー |
Nokia |
Sony 15" モニター |
365-1167-01 |
Corona P4 20" カラー |
Sony |
Sony 20" モニター |
365-1313-01 |
Corona P4 20" カラー ロゴなし |
Sony |
Sony 20" モニター |
365-1317-01 |
Corona P4 20" カラー SH |
Sony |
Sony 20" モニター |
365-1316-01 |
Jasmine 17" N1 カラー |
Sony |
Sony 17" モニター |
「調整 (Calibrate) ...」をクリックします。
図 10-2 に示すように、別のウィンドウが表示されデバイスの選択を要求してきます。
デバイスを選択します。
使用している調整パックがリストに記載されているデバイスと一致する場合は、そのデバイスを選択します。
調整パックを使用しない場合は、「デバイス (Devices) :」から XSolarisVisualGamma を選択します。調整済みのプロファイルは、LUT に入っているユーザのフレームバッファに該当するガンマ値に基づいています。
「ロード (Load)」 をクリックします。
調整パックを使用している場合、図 10-3 に示すように、ウィンドウが別に表示されます。このウィンドウが調整プロファイルウィンドウで、中間色のグレーの円が表示されます。この円は画面の中央に位置します。
画面の中心がもっとも正確な読み取り位置です。調整が完了するまでは、ウィンドウを移動しないでください。また、直接関係のないウィンドウ (たとえば、ポップアップダイアログ) を調整中に表示すると、調整ウィンドウが不鮮明になるので避けてください。
調整パックを使用していない場合は、調整プロファイルウィンドウが表示されます。ウィンドウやポップアップダイアログの移動などを気にする必要はありません。手順 5 へ進んでください。
調整パックを使用する場合は、円の中心にしっかりと取り付けます。
「開始 (Start) ...」ボタンをクリックします。
数秒経つと円は青緑色となり、調整が開始されます。
使用するフレームバッファのタイプに従って、(レッド、グリーン、ブルーの) 測定サイクルが直ちに繰り返されます。ユーザのフレームバッファが PseudoColor と TrueColor の両方のビジュアルをサポートしている場合は、2 組の測定が行われます。フレームバッファが、その中の 1 つしかサポートしていないとき、測定は 1 組だけとなります。
ポップアップダイアログが色付き円の中心に表示される場合は、調整を再起動する必要があります。この場合、調整データには誤差が生じており正確な測定データは得られません。調整を中止する方法についての詳細は、「調整を中断するには」を参照してください。
ツールが測定値の読み取りを完了すると、モニターのプロファイルが更新され、メッセージが表示されて、調整が完了したことが分かります。
調整パックを画面から取り外します。
調整が完了したら調整パックを画面から取り外します。取り外した調整パックは、ガラスのフェースプレートにほこりなどが付着しない場所に保管してください。
「中止 (Stop)」をクリックします。
ウィンドウが別に表示され、調整を継続するか、終了するか尋ねてきます。調整パックが円を読み取れなかった場合は、調整をいったん終了し、再起動しなければなりません。
調整は、現在のカラー測定がすべて完了するまで中断することはありません。たとえば、レッドの測定インジケータが 24 を示しているとき「中止 (Stop)」をクリックしても、調整は調整ツールがレッドの測定を終了するまで継続します (インジケータが 255 の場合) 。
「終了 (Quit)」をクリックします。
調整ウィンドウを終了し、調整ツールを終了できます。