オンライン・ヘルプには次の 2 つの形式があります。
アプリケーションのオンライン・ヘルプを開発する場合、情報をアプリケーションでだけアクセスできるように構成できます。あるいはスタンドアロン・ヘルプのように、アプリケーションの外からでも情報をブラウズできるように設定できます。
このヘルプ機能により、アプリケーションとそのオンライン・ヘルプを高度に統合できます。ユーザの見地から見れば、ヘルプはアプリケーションの一部ということになります。これによって、ユーザとユーザが参照するヘルプとの間にあるアプリケーションの「距離」が縮められます。
アプリケーションの近くにあるということは、オンライン・ヘルプが使いやすく、要求に迅速に対応できるということです。
オンライン・ヘルプは次の 3 種類に分類されます。
自動ヘルプ
ヘルプが必要なとき、および表示する内容をアプリケーションが決定します。システム起動ヘルプとも呼ばれます。
半自動ヘルプ
ヘルプが必要かどうかはユーザが判断しますが、表示する内容はシステムが決定します。このヘルプはユーザの操作または [F1] キーを押すなどのヘルプ要求によって起動されます。どの情報を表示するかはユーザの現在のコンテキストによって決められるため、こうしたシステムの応答はコンテキスト・ヘルプと呼ばれます。
手動ヘルプ
[ヘルプ] メニューなどからユーザが特定の情報を要求します。
ユーザはいくつかの方法でヘルプを要求できます。多くのアプリケーションが [ヘルプ] メニュー、[ヘルプ] キー、およびダイアログ・ボックスの [ヘルプ] ボタンを提供しています。
多くのアプリケーションでユーザがまず使用するのは [ヘルプ] キーを押す方法です。最近では、多くのワークステーションおよびパーソナル・コンピュータにおいて、[F1] ファンクション・キーが事実上の標準ヘルプ・キーとなっています。
『共通デスクトップ環境 スタイル・ガイド』では、ヘルプ・キーとして [F1] キーを使用することと、OSF/Motif アプリケーションでのヘルプ・キーの使用を容易にするような内部処理を提供する OSF/Motif プログラマ・ツールキットを使用することを勧めています。
一部のコンピュータは、キーボード上に [ヘルプ] キーを備えています。
[ヘルプ] メニューはヘルプ情報にアクセスするための一般的な方法です。OSF/Motif アプリケーションは [ヘルプ] メニューを提供しており、メニュー・バーの右端に表示されます。『共通デスクトップ環境 スタイル・ガイド』では、[ヘルプ] メニューに含めるコマンドについて推薦しています。
ほとんどのダイアログ・ボックスに、ダイアログでヘルプを表示するための [ヘルプ] ボタンがあります。『共通デスクトップ環境 スタイル・ガイド』では、ダイアログ・ボックスで [ヘルプ] ボタンを選択することはそのダイアログ・ボックスを使用中に [ヘルプ] キーを押すのと同じであると述べています。ただし、複雑なダイアログ、すなわちダイアログ・ボックス内で個々のコントロールがヘルプを持つような場合は例外です。