デスクトップの統合ユーティリティ dtappintegrate は、インストールされたアプリケーション・ファイルと特定のデスクトップ・ディレクトリの間にシンボリック・リンクを作成することにより、アプリケーションとそのヘルプ・ファイルを登録します。アプリケーションの登録により、ヘルプ・システムが使用するディレクトリ検索パスにヘルプ・ファイルを確実に位置付けることができます。
登録により、ヘルプ・システムの重要な 2 つの機能が使用可能になります。
他のボリュームへのハイパーリンク
1 つのヘルプ・ボリュームにあるハイパーリンクは、ボリューム名とボリュームにある ID だけを使用して別のヘルプ・ボリュームを参照できます。転送先ボリュームが登録されている場合、リンクはボリュームをファイル・システムのどこに保存するかを指定する必要はありません。
ヘルプ・ファミリのブラウズ
「ヘルプ・ファミリ」も登録する場合、ヘルプ・ボリュームはヘルプ・ビューアを使用してブラウズ可能になります。
オンライン・ヘルプを登録すると、提供したヘルプにアクセスしやすくなります。設計者とプログラマにとっては、ボリュームの実際の位置を指定しなくても、ボリュームへの参照にはボリューム名だけを使用すればいいのでより簡単です。
1 つ以上のヘルプ・ボリュームがあるヘルプ・ファミリを登録する場合、フロントパネルの [ヘルプ・ビューア] からの一般的なブラウズにヘルプを使用できるようにします。これにより、アプリケーションを使用しないでアプリケーション固有のヘルプにアクセスできます。また、スタンドアロン・ヘルプを記述している場合は、この方法がヘルプにたどりつく唯一の方法です。
アプリケーションのスタンドアロン・ヘルプ・ボリュームやカスタマイズされた環境はヘルプ・システムの開発者用キットを使用して作成できます。ヘルプ・ボリュームをデスクトップ・ブラウザ・ボリュームからアクセス可能にするには、システム管理者は実行時のヘルプ・ファイル、関連付けられたグラフィック、およびファミリ・ファイルを /etc/dt/appconfig/help/language ディレクトリにインストールしてください。
実行時のヘルプ・ファイルとそのグラフィック・ファイルは、ヘルプ・ボリュームが作成されたときと同じ相対位置にインストールされなければなりません。グラフィック・ファイルのインストールをレビューする方法については、「グラフィック・ファイル」を参照してください。
アプリケーションの登録により、app_root/dt/appconfig/help/language にある実行時のヘルプ・ファイルおよびファミリと、/etc/dt/appconfig/help/language ディレクトリの間にシンボリック・リンクが作成されます。
アプリケーションの登録手順の詳細は、『Solaris 共通デスクトップ環境 上級ユーザ及びシステム管理者ガイド』を参照してください。
ヘルプ・システムはデスクトップ検索パスを使用してヘルプ・ボリュームを位置付けます。ヘルプがアプリケーション内で要求されたり、ヘルプ・ボリュームがコマンド行に指定されたりする場合、ヘルプ・ボリュームは検索パス・ディレクトリのセットをチェックすることにより検索されます。いくつかの環境変数を変更して、ヘルプ・ボリューム のディレクトリ検索パスをコントロールできます。検索パスの指定の詳細は、『Solaris 共通デスクトップ環境 上級ユーザ及びシステム管理者ガイド』を参照してください。