共通デスクトップ環境 ToolTalk メッセージの概要

第 3 章 TTSnoop の使用によるメッセージおよびパターンのデバッグ

TTSnoop は、カスタム構築の ToolTalk メッセージを作成して送信するためのツールです。ToolTalk メッセージのどれか、またはすべてを選択的に監視するツールとして TTSnoop を使用することもできます。

TTSnoop について

TTSnoop は便利な対話型ツールで、これにより ToolTalk の概念と API 呼び出しをデモンストレーションの実行と同様よく知ることができます。さらに、TTSnoop はアプリケーションの開発中には貴重なデバッグ・ツールです。

TTSnoop を使用して、1 つ以上のパターンと一致するメッセージを監視できます。一致したメッセージが表示されると、エントリと一致したパターン名も表示されます。

スクロール可能なリストにメッセージおよびパターンを追加、編集、または削除できます。TTSnoop により、複数のパターンとメッセージの定義を保存したり、ファイルから読み込むことができます。また、アプリケーション (たとえば、DeskSetTM ツール) のカテゴリに特有のパターンとメッセージを定義、保存、および再び読み込んだり、メッセージとパターンをユーザ定義名に関連付けることもできます。

TTSnoop はどこにあるか

TTSnoop プログラムは、ディレクトリ /usr/dt/bin/ttsnoop にあります。

TTSnoop の起動

プログラムを起動するには、コマンド行に次のコマンドを入力します。

ttsnoop [ -t ]

-t オプションは、特定のパターンまたはメッセージの作成に使用する ToolTalk API 関数を表示するようにします。表 3-1 では、TTSnoop の起動時に表示されるボタンについて説明しています。

表 3-1 TTSnoop ボタン

ボタン 

説明 

Start 

このボタンは、メッセージの受信を起動する場合にクリックします。TTSnoop は、登録したパターンに一致する着信メッセージを表示します。 

Stop 

このボタンは、メッセージの受信を停止する場合にクリックします。 

Clear 

このボタンは、ウィンドウを閉じる場合にクリックします。 

About TTSnoop 

このボタンは、TTSnoop についての一般的なヘルプを見る場合にクリックします。 

Display 

このボタンは、チェックボックスのパネルを表示して、TTSnoop ディスプレイのサブウィンドウ上で特定の ToolTalk メッセージ・コンポーネントを強調表示する場合にクリックします。 

Messages 

このボタンは、ToolTalk メッセージの作成、格納、送信を可能にするパネルを表示する場合にクリックします。 

Patterns 

このボタンは、ToolTalk パターンの構成、登録を可能にするパネルを表示する場合にクリックします。 

Send Messages 

このボタンは、メッセージ・ディスプレイを使用して格納していたメッセージを送信する場合にクリックします。 


注 -

各ボタンおよび設定についてのヘルプを見るには、そのボタンまたは設定の上にマウスを置いて、キーボードの F1 キーまたは Help キーを押します。


メッセージの作成および送信

メイン表示ウィンドウで [Messages] ボタンをクリックすると、表 3-2 に示す選択肢を含む表示パネルが表示されます。

表 3-2 [Messages] ボタン表示ウィンドウのオプション

ボタン 

説明 

Add Message 

このボタンは、現在のメッセージ設定を格納する場合にクリックします。メッセージが格納されてしまうと、メイン表示ウィンドウ上の [Send Message] ボタンを使用して、これらのメッセージの再呼び出しおよび送信を実行できます。 

Edit Contexts 

このボタンは、送信メッセージ・コンテキストを追加、変更、または削除する場合にクリックします。表示される表示ウィンドウによって、メッセージと共に送信するコンテキストを編集できます。 

Send Message 

このボタンは、新規に作成したメッセージを送信する場合にクリックします。 

パターンの作成および登録

メイン表示ウィンドウの [Patterns] ボタンをクリックすると、表示パネルが表示されます。

パターンを登録するには、[Apply] ボタンをクリックします。パターンが登録されると、デバッグ・ツールとして TTSnoop を使用して、他のアプリケーションがどのようなメッセージを送信しているのかを監視できます。

パターン内の受信メッセージ・コンテキストを追加、変更、または削除するには、[Edit Receive Contexts] ボタンをクリックします。表示されたウィンドウにより、パターンと共に登録するコンテキストを編集できます。

メッセージ・コンポーネントの表示

メイン表示ウィンドウ上の [Display] ボタンをクリックすると、チェックボックスの表示パネルが表示されます。

チェックボックスを選択して [Apply] ボタンをクリックすると、指定された ToolTalk メッセージ・コンポーネントは、別の選択を行なったり変更を適用したりするまで表示されます。

作成済みメッセージの送信

メイン表示ウィンドウ上の [Send Message] ボタンをクリックすると、メッセージ・ディスプレイを使用して作成し格納したメッセージの 1 つを送信できます。

メッセージの受信

メイン表示ウィンドウ上の [Start] ボタンをクリックすると、TTSnoop は登録したパターンに一致する着信メッセージを表示します。

メッセージ受信の停止

メイン表示ウィンドウ上の [Stop] ボタンをクリックすると、TTSnoop はメッセージの受信を停止します。